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Windows Azure新機能チュートリアル

Windows Azureモバイルサービスから認証サービスを利用しよう

Windows Azure 新機能チュートリアル(21)

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サンプルアプリケーションの解説

 ここからは、サンプルアプリケーションをベースに説明していきます。

認証部分の確認

 モバイルサービスの認証を利用するために、新たなライブラリは特に必要ありません。モバイルサービスが提供するメソッドを利用することで、簡単に実現できます(※1)。

 Main.xaml.csを開き、Authenticateメソッドを確認してください(リスト1)。

[リスト1](Main.xaml.cs 120行目~)
private MobileServiceUser user;                              ... ①

private async System.Threading.Tasks.Task Authenticate()     ... ②
{
    while (user == null)
    {
        string message;
        try
        {
            user = await App.MobileService                   ... ③
                .LoginAsync(MobileServiceAuthenticationProvider.MicrosoftAccount);
            message = string.Format("ログイン - {0}", user.UserId);
        }
        catch (InvalidOperationException)
        {
            message = "ログインされていません";
        }

        var dialog = new MessageDialog(message);             ... ④
        dialog.Commands.Add(new UICommand("OK"));
        await dialog.ShowAsync();
    }
}

 ①はモバイルユーザー情報を格納するMobileServiceUserクラスのプロパティです。

 ②が認証を行うAuthenticate非同期メソッドです。③のMobileServiceクラスのLoginAsyncメソッドを利用して認証を行います。第1引数のMobileServiceAuthenticationProvider列挙型で利用する認証サービスを指定します。

 ここでは、MicrosoftAccountを指定していますが、それ以外にもFacebook、Twitter、Googleが指定できます。

 ④でログインの状態をダイアログに表示して完了です。

※1

 モバイルサービスSDKは定期的に更新されているため、古い版を使っていると、リストのコードがコンパイルエラーになる場合があります。そのような場合は、新しいSDKを入手して再インストールしてください。SDKは、モバイルサービスの管理画面から入手可能です。

認証の呼び出し

 リスト1の認証メソッドの呼び出しは、OnNavigateToメソッド内で行ないます。OnNavigateToは、アプリケーションが起動したときに呼び出されます。リスト2を確認してください。

[リスト2](Main.xaml.cs 64行目~)
protected override async void OnNavigatedTo(NavigationEventArgs e)
{
    await Authenticate();                                    ... ①
    RefreshMessages();
}

 メッセージのリフレッシュに先立って、①の部分でAuthenticateメソッドを呼び出します。

 認証に関連するコードは以上です。

実行確認

 前回と同様、ローカルコンピュータ上でデバッグを実行してください。

[1]サインインする

 アプリケーションが起動すると、Microsoftアカウントへのサインイン画面が表示されます(図7)。ユーザーIDとパスワードでサインインしてください。

図7:Microsoftアカウントでの認証
図7:Microsoftアカウントでの認証

[2]アクセス許可をする

 Microsoftアカウントの場合、初回のアプリケーション認証時にアプリケーションがMicrosoftアカウントの情報へアクセスしてもよいか、ダイアログで確認を求めてきます(図8)。ここでは、[はい]を選択し処理を続けてください。

図8:Microsoftアカウントへのアクセス許可
図8:Microsoftアカウントへのアクセス許可

[3]ログインの確認

 認証に成功するとMicrosoftアカウントのIDが表示されます。[OK]を押せば、前回のプッシュ通知アプリが起動します。

図9:Microsoftアカウント情報の設定
図9:Microsoftアカウント情報の設定

 現在のところ、モバイルサービスSDK単独ではMicrosoftアカウントの各種情報(名前等)にアクセスするAPIは用意されていません。図9のとおりIDが取得できるのみです。

 このような情報にアクセスしたい場合は、Live SDKと組み合わせて利用することができますが詳細は割愛します。

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まとめ

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト statemachine(statemachine)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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