天気情報を取得する
これで、緯度経度から都道府県コードが取得できましたので、今度は、前回説明した天気情報を取得しましょう。実は、この都道府県コードをそのまま使えば、該当の都道府県の天気情報を取得することができます。
天気情報を取得するクラスは、先ほどとは異なり、少し泥臭い実装が必要です。
@Override public void loadJson(String str) { // JSON文字列以外を削除(1) str = str.replace("drk7jpweather.callback(", ""); str = str.replace(");", ""); // JsonNodeオブジェクトに読み込む JsonNode root = getJsonNode(str); if (root != null){ // XML版のリンク情報を取得 String link = root.path("link").asText(); // 大阪府と香川県以外(2) if ( (link.indexOf("27.xml") == -1 ) && (link.indexOf("37.xml") == -1 ) ) { // 都道府県名 this.content = root.path("pref").path("id").asText() + "\n\n"; JsonNode area = root.path("pref").path("area"); // 細分単位で取得する(3) String date = ""; Iterator<String> infoNodeFields = area.fieldNames(); while (infoNodeFields.hasNext()) { String infoNodeField = infoNodeFields.next(); JsonNode area2 = area.path(infoNodeField); // 当日の天気予報、概況、日付(4) this.content += infoNodeField + "\n" + area2.path("info").path(0).path("weather").asText() + "\n" + area2.path("info").path(0). path("weather_detail").asText() + "\n\n"; date = area2.path("info").path(0).path("date").asText(); } this.content = date + "\n" + this.content; } } ~後略~
まず、ツリーオブジェクトの構築の前に、JSONデータを加工しています(1)。天気情報のJSONデータには、JavaScript用のコードが含まれており、このままでは解析エラーとなってしまうため、不要な文字列を削除しましょう。
次に、コメント(2)では、大阪府と香川県、それ以外で処理を分けています。これは、この2つの地域とそれ以外では、JSONデータの構造が異なっているためです。
多くの都道府県では、その都道府県のなかでさらに地域が細分されています。例えば東京都の場合は、東京都以下に、東京地方、伊豆諸島南部、伊豆諸島北部、小笠原諸島に分かれています(データは一部省略しています)。
{ "link": "http://www.drk7.jp/weather/xml/13.xml", "pref": { "area": { "東京地方": { "info": [ { "rainfallchance": { }, "weather": "晴れ時々くもり", "date": "2013/07/06", "weather_detail": "南の風 23区西部 では 南の風 強く 晴れ 時々 くもり" } } "伊豆諸島南部": { }, "伊豆諸島北部": { }, "小笠原諸島": { } }, "id": "東京都" } }
コメント(3)以下では、東京地方、伊豆諸島南部といったフィールド名を、いったんfieldNamesメソッドで取得し、その後にwhileループでそれぞれの配下のデータを取得しています。
pathメソッドの引数に数値を指定しているところがあります(4)。これは、ノードが配列になっている場合の指定で、引数を添え字と見なして、データを参照します。引数0であれば、配列の最初の値ということになります。
なお、大阪府と香川県は細分されておらず(1つの地域のみ)、次のような構造となっています。
{ "pref": { "area": { "info": [ ], "id": "大阪府" }, "id": "大阪府" } }
そのため、天気情報の取得もシンプルなコードで済みます。
JsonNode area = root.path("pref").path("area"); // 都道府県名 this.content = area.path("id").asText() + "\n"; // 当日の日付、天気予報、概況 this.content += area.path("info").path(0).path("date").asText() + "\n\n" + area.path("info").path(0).path("weather").asText() + "\n" + area.path("info").path(0).path("weather_detail").asText() + "\n";
この場合の画面は、次のような表示になります。
最後に
今回は、お天気アプリで利用した全画面のテンプレートと、JSON文字列の解析について解説しました。次回は、残りの処理であるGPSの値の取得、Web APIアクセスを複数行う、といったところを説明します。