GitHubと連携する
GitHubとは、Gitリポジトリを共有するためのWebサービスです。Webサイトでは、GitHubとも連携することができます。前提条件として、あらかじめGitHubのアカウントおよび、連携用のリポジトリを1つ作成しておく必要があります。GitHubのアカウントは、「GitHubページ」から登録できます。
リポジトリの作成
リポジトリの作成は、GitHubポータル画面から行います。[New Repository]ボタンをクリックします。[Repository Name]に作成したいリポジトリ名を入力し、[Create Repository]ボタンをクリックすれば完了です(図8)。プライベートリポジトリを利用すると有料となってしまうので、ここではパブリックリポジトリを作成しています。
連携の設定
Webサイトを新規作成し、Dropboxと同様の手順で[ソース管理のデプロイ設定]をクリックします。ソースコードの位置ダイアログが表示されるので、[GitHub]を選択して右矢印ボタンをクリックします(図9)。
GitHubの認証画面が表示されたら、お手持ちのアカウントで認証してください。認証が成功するとデプロイするリポジトリの選択画面が表示されます(図10)。
[リポジトリ名]には連携するリポジトリをコンボボックスから選択します。[デプロイする分岐]は、デプロイをフックするブランチ名を指定します。例えば、ここで指定したブランチに変更がプッシュされるとWebサイトは自動でコンテンツのデプロイを行います。既定ではmasterとなっていますが、任意の名前を指定できます。最後に完了ボタンをクリックします。設定が完了すると、リポジトリにコンテンツがあればデプロイが実行されます。
コンテンツのデプロイ
あらかじめGitHubのリモートリポジトリをクローンしてローカルにリポジトリを作成し、必要な修正とコミットを行っておきます。
コンテンツのデプロイは、GitHubの連携リポジトリに指定したブランチ名で対してプッシュ操作を行うと同時に実行されます。プッシュ操作の例はリスト2のとおりです。
Gitのリポジトリ操作については、拙著のWindowsユーザー向けGit入門『Gitでリモートリポジトリを操作する』を参考にしてください。
$ git push origin master Counting objects: 11, done. Delta compression using up to 4 threads. Compressing objects: 100% (6/6), done. Writing objects: 100% (6/6), 481 bytes | 0 bytes/s, done. Total 6 (delta 5), reused 0 (delta 0) To https://github.com/statemachines/WebSiteSample.git c533ddf..0ddd49a master -> master
Dropboxの連携と違い、該当ブランチ名でGitHubにプッシュした時点でWebサイトに自動的に公開されてしまいます。ここでは、簡単に説明するため「master」ブランチを使用しましたが、デプロイ専用のブランチを用意して運用したほうが、問題は少ないと思います。
GitHubのようなリポジトリとWebサイト連携するメリットは、アジャイル的な開発スタイルと相性が良いことでしょう。このような反復型開発では、比較的短い間隔で開発、テスト、リリースを繰り返します。これらを継続的に行うにはそれなりの仕組み作りやツールの補助が必要です。Webサイトのリポジトリ連携を利用することで、リモートリポジトリへのプッシュ操作とともにサービスを提供できるのは大きなメリットかと思います。
まとめ
本稿ではDropboxとGitHubの連携方法を解説しましたが、簡単に連携できることがご理解いただけたでしょうか。バージョンコントロールシステムであるGitやGitHubとの連携は、開発者にはうれしい機能ですが、開発者ではない方にとっては、やや敷居が高いかもしれません。そのような場合は、Dropboxを利用すると大変便利で楽に操作できるでしょう。状況に応じた連携方法で、Webサイトをエンジョイしてください。