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JavaScriptでテストを書こう!

JavaScriptのテストコードをNode.js+Jasmineで実行してみよう

JavaScriptでテストを書こう! 第3回

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新たな条件をテストに追加し、失敗(レッド)にする

 次に、5の倍数の場合の挙動をテストコードに記述します。再度テストを実行すると失敗(レッド)します。

リスト13:テスト対象のfizzbuzzのテスト(js/fizzbuzz-node03.js)
// fizzbuzzメソッドの読み込み
var fizzbuzz = require("../js/fizzbuzz03-node").fizzbuzz;

describe('1から始まる整数を変換する', function() {
  it("3の倍数のときはFizzを返す", function() {
    expect(fizzbuzz(3)).toEqual("Fizz");
  });
  it("5の倍数のときはBuzzを返す", function() {
    expect(fizzbuzz(5)).toEqual("Buzz");
  });
});
テスト実行結果
テスト実行結果

新たな条件に対応し、テストを成功(グリーン)にする

 1回めと同様、追加した条件「5の倍数のときはBuzzを返す」の実装を記述します。再度テストを実行すると成功(グリーン)します。

リスト14:テスト対象のfizzbuzz(js/fizzbuzz-node04.js)
// テスト対象のメソッド
var fizzbuzz = function(n) {
  if (n % 3 === 0)
    return "Fizz";
  else if (n % 5 === 0)
    return "Buzz";
  else
    return n;
}
// 他のファイルから読み込むため、moduleとして登録
module.exports.fizzbuzz = fizzbuzz;
テスト実行結果
テスト実行結果

FizzBuzzの完成

 このように、レッドとグリーンを繰り返し、プロダクトコードを完成させていきます。実装したい仕様をテストコードから記述し表現することで、作りたい仕様を一つ一つ確認しながらプロダクトコードを記述していく形になり、品質が上がるという考え方です。さらにテストコードとしてテストが残っていくので、テストを実行すればそのメソッドの品質が担保できる状態になります。そういう意味で、「テスト駆動開発は設計をしながら実装をしていく」と言えます。このような考え方とセットでJasmineのようなテスティングフレームワークを使用したり、継続的インテグレーション(CI)と組み合わせると、より効果的に品質を高められます。

 完成したプロダクトコードおよびテストコードは、以下のとおりです。

リスト15:完成したテスト対象のfizzbuzz(js/fizzbuzz-node.js)
// テスト対象のメソッド
var fizzbuzz = function(n) {
  if (n % 3 === 0 && n % 5 === 0)
    return "Fizz,Buzz";
  else if (n % 3 === 0)
    return "Fizz";
  else if (n % 5 === 0)
    return "Buzz";
  else
    return n;
}
// 他のファイルから読み込むため、moduleとして登録
module.exports.fizzbuzz = fizzbuzz;
リスト16:完成したfizzbuzzのテスト(spec/fizzbuzz.spec.js)
// fizzbuzzメソッドの読み込み
var fizzbuzz = require("../js/fizzbuzz-node").fizzbuzz;

describe('1から始まる整数を変換する', function() {
  it("3の倍数のときはFizzを返す", function() {
    expect(fizzbuzz(3)).toEqual("Fizz");
  });
  it("5の倍数のときはBuzzを返す", function() {
    expect(fizzbuzz(5)).toEqual("Buzz");
  });
  it("3の倍数かつ5の倍数のときはFizzBuzzを返す", function() {
    expect(fizzbuzz(15)).toEqual("Fizz,Buzz");
  });
  it("3と5の倍数以外はその数字を返す", function() {
    expect(fizzbuzz(2)).not.toEqual("Fizz");
    expect(fizzbuzz(2)).not.toEqual("Buzz");
    expect(fizzbuzz(1)).toEqual(1);
    expect(fizzbuzz(7)).toEqual(7);
    expect(fizzbuzz(13)).toEqual(13);
  });
});
テスト実行結果
テスト実行結果

最後に

 今回は、Node.jsでのテストの記述方法をJasmineとテスト駆動開発を使って説明しました。次回は、SpyやMockでオブジェクトを偽装し、Ajaxなどのテストを行う方法について触れていきます。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 安西剛 (ヤスニシ ツヨシ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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