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ASP.NET MVC5+Bootstrapでレスポンシブでリッチなサイトを構築

ASP.NET MVC5で導入されたBootstrapを理解しよう

ASP.NET MVC5+Bootstrapでレスポンシブでリッチなサイトを構築 第1回

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Bootstrapの記述方法

 それでは、Bootstrapの使い方について見ていきましょう。まずは、トップページを見てみましょう。

トップページのメインコンテンツ
トップページのメインコンテンツ

 このページを表示するために「Views\Home\Index.cshtml」で指定しているHTMLタグは次のとおりです。

トップページのHTML(Index.cshtml)
<div class="jumbotron">
  <h1>ASP.NET</h1>
  <p class="lead">ASP.NET is a free web framework (省略)</p>
  <p>
    <a href="http://asp.net" class="btn btn-primary btn-large">
       Learn more &raquo;
    </a>
  </p>
</div>

「ジャンボトロン」コンポーネントの例

 ここでのポイントは「<div class="jumbotron">」の部分です。ジャンボトロン(jumbotron)とは大型ディスプレイという意味です。Bootstrapでは、class名を書くだけで、CSSやJavaScriptを触ることなく、自動的にデザインを当てることができます。

 Bootstrapで定義されているCSSを見てみましょう。

BootstrapのCSSのjumbotron部の設定(bootstrap.css:抜粋)
/*! 共通の指定 */
.jumbotron {
  padding: 30px;
  margin-bottom: 30px;
  color: inherit;
  background-color: #eee;
}
.jumbotron h1,
.jumbotron .h1 {
  color: inherit;
}
.jumbotron p {
  margin-bottom: 15px;
  font-size: 21px;
  font-weight: 200;
}
.container .jumbotron {
  border-radius: 6px;
}
.jumbotron .container {
  max-width: 100%;
}

/*! 横幅が768px以上の場合の設定(レスポンシブ用) */
@media screen and (min-width: 768px) {
  .jumbotron {
    padding-top: 48px;
    padding-bottom: 48px;
  }
  .container .jumbotron {
    padding-right: 60px;
    padding-left: 60px;
  }
  .jumbotron h1,
  .jumbotron .h1 {
    font-size: 63px;
  }
}

 この設定がされているため、「<div class="jumbotron">」と書くだけで、ボーダー線の四隅が丸くなったり、h1要素やp要素のマージンやフォントにデザインが当たったりします。またメディアクエリー「@media screen and (min-width: 768px) 」が指定されているためレスポンシブ対応であることも分かります。例えばスクリーンサイズが768px以上の場合には、ジャンボトロン内の<h1>要素(ASP.NETという文字)のフォントサイズが63pxになります。

 Bootstrapで簡単にデザイン設定できることが分かると思います。

「ボタン」コンポーネントの例

 次にジャンボトロン内に配置されているリンク「<a href="http://asp.net" class="btn btn-primary btn-large">~</a>」に注目してみましょう。先ほど紹介したようにBootstrapではクラス名を指定することでデザインを変更することができます。ここのリンクを示す<a>タグのクラスには「btn」「btn-primary」「btn-large」といった3つのクラス名が指定されています。

 Bootstrapでは、クラス名に「btn」を指定することでボタンのデザインを当てることができます。

 さらにボタンの種類やサイズなどを指定することができます。ボタンの種類(7パターン)のほか、サイズなどを指定することができます。

ボタンの種類を指定するクラス名
クラス名 説明
btn-default 標準ボタン
btn-primary 主要なボタン
btn-success 成功ボタン
btn-info 通知ボタン
btn-warning 注意ボタン
btn-danger 警告ボタン
btn-link 通常のリンク
btn-lg 大きいボタン
btn-sm 小さいボタン
btn-xs 特に小さいボタン
btn-block ブロックレベルの最大幅
disabled ボタンをクリック不可(<button>要素のみ)
ボタンの種類と色の例
ボタンの種類と色の例

 なお、Bootstrapのボタンは、<a>要素のほかに、<button>と<input>要素でも使用できます。

ボタンのクラス名を変更

 それでは試しに、リンクのHTML「class="btn btn-primary btn-large"」の部分を「class="btn btn-default btn-block"」に変更してみましょう。

 なお、Visual StudioでHTMLを編集する場合は、Page Inspector機能を使うと便利です。IEの開発者ツールのような機能をVisual Studioの中で使用でき、編集するべきファイルも自動的に探してくれます。

Visual StudioのPage Inspector機能で調査
Visual StudioのPage Inspector機能で調査

 Index.cshtmlを編集したら、[Ctrl]+[Alt]+[Enter]を押して、Page Inspectorに結果を反映させます。

Page Inspector機能でHTML編集し反映
Page Inspector機能でHTML編集し反映

 ボタンの色がデフォルトの白色になり、幅が最大まで広がっていることが確認できました。このようにBootstrapでは、ページのデザイン要素をクラス名を変更するだけで簡単にできることが理解できたと思います。

まとめ

 以上、本記事では、Bootstrapの基本について説明してきました。とても簡単にデザインを変更できることが理解できたと思います。後編では、Bootstrap バージョン3の特長でもあるグリッドレイアウトについて、ナビゲーションやフォームといった高度なコンポーネントについて紹介していきます。

参考資料

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 青木 淳夫(アオキ アツオ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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