今回もVyatta/VyOSのお話から少しそれますが、新しいシステムエンジニアの皆様の基礎理解を広げるお話なのでご理解ください。古くからシステムやネットワークの仮想化に取り組まれている方にとっては、「知ってる。知ってる」というお話ではありますが、その部分は適宜読み飛ばしください。
IPv6を使ってみよう!
前回『クラウド時代のIPv4アドレス枯渇を考える』でもお話しましたが、私たちを取り巻くインターネット環境はIPv4アドレス移転によるアドレス資源の再利用が進んでいます(図1)。
新たなインターネット接続環境となるIPv6もその名前が正式に決まった1995年から数えて、もうすぐ20年が経とうとしています。日々楽しくIPv6ネットワークの経路広報数をお知らせしてくれる@IPv6kumaさんによれば、経路数は2万近くまで成長しています(図2)。
私たちを取り巻くIPv6ネットワーク環境も20世紀とは異なり、かなり手軽に使えるようになってきました。それでは、さっそくモバイルとIPv6ネットワークの今を試していってみましょう。
図3は、モバイルとIPv6ネットワークの今を試す環境として用意したものです。「KDDI au LTE NET for DATA」はグローバルIPアドレス(IPv4/IPv6)によるインターネット接続を提供しており、またApple iPhone(iOS)はIPv6対応をOSレベルで備えています。さらに弊社「さくらのVPS」は石狩・東京・大阪リージョンすべてにおいてネイティブなIPv6通信によるサーバ環境を備えています。
「KDDI au LTE NET for DATA」をApple iPhone(iOS)で利用するには、少しの契約手続きとプロファイルの投入が必要ですが、それほど手間ではないかと思います(図4)。