では、さっそく前回の『いまさら聞けないモバイルとIPv6ネットワークのアレコレ(中編)』の続きをみていきましょう。
iPhone(iOS)からテザリングでIPv6をひろげる
今回は、「KDDI au LTE NET for DATA」のIPv4/IPv6接続環境で、iPhone(iOS)のテザリング機能を使ってネイティブIPv6通信環境をWiFiで広げてみましょう(図1)。普段使いのそのままの設定なので、なにも難しいことはありません。
ネイティブIPv6通信環境の分析ツールとしてIp6configを使うと、テザリングでもしっかりとネイティブIPv6通信環境が整うことが分かります(図2)。アプリの不具合でIp6configがハングアップしますが……。
今回は環境として、テザリング配下にMicrosoft Windows 7とiPhone(iOS 8.1)、さらにSmartwatch(Android 4.0.4)を用意しました。
それでは順番にネイティブIPv6環境に端末をつないでいってみましょう。まずはMicrosoft Windows 7です(図3)。コマンドプロンプト(cmd.exe)から「ipconfig /all」の出力結果を抜粋すると、IPv6アドレス、一時IPv6アドレス、リンクローカルIPv6アドレスの3つが付与され、リース期間が24時間以内に設定されているのが分かります。
この際、ブラウザなどからは「一時IPv6アドレス」として付与されたIPアドレスが使われていることが変わります(図4)。
iPhone(iOS8.1)の設定はまったく同じなので割愛しつつ、さらにSmartwatch(Android 4.0.4)をネイティブIPv6環境にテザリング経由でつないでみましょう(図5)。小さい端末ですが、ちゃんと動きます。
このようにネイティブIPv6通信環境に対応したOSを搭載する端末であれば、すぐにでも通信を行うことができるのです。