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反響を呼んだブログの問いかけがテーマに
UI Crunchは、株式会社ディー・エヌ・エー(以降、DeNA)と株式会社グッドパッチが協同で設立した、「UIデザインに関わるすべての人のためのコミュニティ」である。「UIデザインを追求していくこと」を標榜し、デザイナー、エンジニア、ディレクターなどを対象にワークショップなどを開催している。
UI Crunch #2は同コミュニティが開催する2回目のイベントで、「UIデザイナー不要説について語る」がテーマ。これは、この日のセッションでトップバッターを務めたKawakami氏が、2014年10月24日に公開したブログエントリ「UIデザイナー不要説」が大反響を呼んだことから選ばれたという。
Λ Structure Designというブランドを立ち上げ、アプリのUIデザインなどを手がけているKawakami氏はセッションの中で、リターンが小さいことからUIデザインへの投資が行われにくく、そのためにUIデザインの重要性が認知されていないことを、現場の問題点として指摘。それに対する短期的な解決方法として、次の4つを挙げた。
- 革命 …… 社内にUIデザインの必要性を認知する
- 転職 …… UIデザインを重視する企業へ転職する
- 独立 …… 起業するまたはフリーランスになる
- 趣味 …… 仕事ではなく趣味でUIデザインを重視したものを作る
しかし「長期的には、UIデザインの重要性を啓蒙することが必要」であると強調。エンジニアがコードを公開して議論しているように、UIデザイナーもデザインコード(情報設計、ワイヤーフレーム、色計画など)を公開し、活発に議論しようと提案した。
続く2人目のスピーカーには、株式会社nanapiでCCO/Designerを務める上谷真之氏が登壇した。
上谷氏は「風呂場で考えるUIデザイナーの未来」と題したセッションの中で、次のような方法で思考のリフレ―ミングを行い、「UIデザイナーは何をする人か」を考えることを提案した。
- こわす …… 組織や肩書きなどのバイアスを外す
- ならべる …… 1.の状態で、自分のキャリア、やりたいことを考える
- もどす …… 2.の状態で、自分本位に社会、組織、環境をどうアジャストするかを考える
さらに「誰かが決めたUIデザイナーという肩書きはいらない。自分がやりたいことをやろう」と自主性の重要さをアピール。最後に、デザインを楽しもうと会場のデザイナーに呼びかけた。