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5分でわかるActiveReports帳票(AD)

5分でわかるActiveReports帳票-HTML5ビューワ

ActiveReports for .NET 9.0Jで作るサンプル帳票(4)

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条件を指定してレポートを表示する

 実際の業務アプリケーションでは、ユーザーが入力した条件をもとにレポートを作成するケースが少なくないと思われます。

 HTML5ビューワは、パラメータを含む対話的な機能に対応しています。一方、冒頭で触れたWebViewerコントロールには対話的な機能をサポートしていないビューワも含まれます。対話的な機能の詳細については、製品ヘルプの[対話的な機能]をご参照ください。

 パラメータ付きのレポートを表示する場合は、ビルトインのパラメータパネルを使用して簡単にパラメータを入力できます。パラメータパネルの動作については、グレープシティのオンラインデモをご参照ください。

パラメータパネル
パラメータパネル

 また、パラメータパネルではなく独自のUIを使って入力したい場合は、report.parametersオプションを使用してコードからパラメータを設定することもできます。今回は、こちらの方法を紹介します。

 付属のサンプルは、「03_条件を指定してレポートを表示する.html」をご参照ください。

パラメータを表示する(セクションレポート)

 はじめに、パラメータの基本動作を確認するため、受け取ったパラメータを表示するレポートを作成します。

1)レポートの設定(セクションレポート)

 セクションレポートを作成し、レポートエクスプローラからパラメータを追加します。パラメータ名は「Parameter1」とし、パラメータのPromptUserプロパティ、およびレポート本体のShowParameterUIプロパティは、どちらもFalseに設定します。また、コードでパラメータの値をTextBoxに設定します。

パラメータの内容をTextBoxに設定する(VB.NET)
Private Sub Detail_Format(sender As Object, e As EventArgs) Handles Detail.Format
    Me.TextBox1.Text = Me.Parameter1.Value
End Sub
パラメータの内容をTextBoxに設定する(C#)
private void Detail_Format(object sender, EventArgs e)
{
    this.TextBox1.Text = this.Parameter1.Value;
}

2)HTMLファイルの設定

 ユーザーが値を入力するコントロールおよび、プレビュー表示用のボタンを追加します。

<p>文字列を入力してください<input id="Text1" type="text" /></p>
<input id="Button1" type="button" value="パラメータを表示する(セクションレポート)" onclick ="dispSecSimple()"/>

 report.parametersオプションを使用して、レポートにパラメータを渡します。nameプロパティにはレポートのパラメータ名を設定し、valueプロパティにはユーザーが入力した値を設定します。

// パラメータを表示する(セクションレポート)
function dispSecSimple() {
    var rpt = {
        id: "_5min2015SampleCS_04.rptSecParamSimple",
        parameters: [{
            // レポートのパラメータ名を設定
            name: 'Parameter1',
            // ユーザーが入力した値を設定
            value: $('#Text1').val()
        }],
    };
    viewer.option('report', rpt);
}

 以上の設定により、ユーザーが入力した値がレポートに表示されます。

パラメータを表示する
パラメータを表示する

パラメータを表示する(ページレポート)

1)レポートの設定(ページレポート)

 ページレポートを作成し、レポートエクスプローラからパラメータを追加します。パラメータ名は「Parameter1」とし、パラメータの設定ダイアログで[非表示]にチェックをつけます。また、式でパラメータの値をTextBoxに設定します。なお、RDLレポートについては、ページレポートと同様の方法で設定できます。

パラメータの内容をTextBoxのValueプロパティに設定する
=Parameters!Parameter1.Value

2) HTMLファイルの設定

 セクションレポートと同様、report.parametersオプションを使用します。

パラメータでデータを抽出する(セクションレポート)

 次に、ユーザーが入力した条件をもとにレポートを作成するために、レポートのデータソースにパラメータを設定します。

 セクションレポートでは、データソースのクエリにパラメータを設定できます。以下のように、WHERE句でパラメータを設定します。

SELECT Products.ProductID, Products.ProductName, Suppliers.CompanyName, Products.UnitsInStock FROM Suppliers
INNER JOIN Products ON Suppliers.SupplierID = Products.SupplierID
WHERE Products.ProductName LIKE '%<%param:Parameter1%>%'

 以上の設定により、ユーザーが入力した値を含むデータがレポートに表示されます。

パラメータでデータを抽出する
パラメータでデータを抽出する

パラメータでデータを抽出する(ページレポート)

 ページレポートでもデータソースのクエリにパラメータを設定できますが、設定方法はセクションレポートと少し異なります。

 レポートエクスプローラから追加したパラメータをデータセットで使うためには、[データセット]ダイアログの[パラメータ]ページで別名を設定します。ここでは「P1」と設定します。

パラメータに別名を設定
パラメータに別名を設定

 そして、[データセット]ダイアログの[クエリ]ページで、上記の「P1」を使ってクエリを作成します。

SELECT Products.ProductID, Products.ProductName, Suppliers.CompanyName, Products.UnitsInStock FROM Suppliers
INNER JOIN Products ON Suppliers.SupplierID = Products.SupplierID
WHERE Products.ProductName LIKE '%' & P1 & '%'

まとめ

 今回は、9.0Jの新機能であるHTML5ビューワを紹介しました。JavaScriptファイルやCSSファイル、そしてレポートを表示する関数を設定することで、簡単にレポートを表示できます。また、APIを利用したHTML5ビューワの操作や、ユーザーが入力した条件をもとにしたレポートの表示が可能です。

 次回は、「Mapコントロール」を使用したレポートの作成方法を紹介します。

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この記事の著者

グレープシティ株式会社 ActiveReportsチーム(グレープシティカブシキガイシャ アクティブレポートチーム)

 宮城県仙台市に本社を構えるグレープシティでは、日本の業務に適したシステムをより早く開発するためのソフトウェアを提供しています。エンドユーザーの利用しやすさ、幅広いユーザー環境への対応、そして何よりプログラマの作業を軽減することを一番に目指しています。 ActiveReportsは、帳票開発に必要なあらゆる機能を備えた当社を代表するコンポーネントの1つ。1998年の発売以来、日本だけでなく全世界で多数の帳票開発者に使用されています。製品開発は同チームが中心になり、「日本仕様」の厳しい要望を実現することを目指しています。...

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https://codezine.jp/article/detail/9055 2015/11/10 15:31

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