Visual Studio 2015を使ったApache Cordovaでの開発
Visual Studio 2015からは標準でApache Cordovaを使った開発ができるようになりました。Visual Studio 2015の場合には初期の設定ではAndroidアプリの開発になりますが、
Windowsアプリが作れることはもちろん、iOSアプリの開発もサポートしています。
ただし、iOSの開発では実際のビルドやアプリ実行の場合をするにはMac側にも設定が必要となります。その設定を行う場合にはこちらを参照してください。少々面倒なことと、Macの実機が必要になってしまうことから、実際の確認はMac側から直接行った方が簡単だとは思います。
Visual Studioでのインストール
Visual Studio 2015では、コマンドで行ってきたインストールのすべてをVisual Studio 2015のセットアップの中で行います。今回は、Visual Studio 2015 Comunity Editionを使って説明します。まず、Visual Studio Comunity Editionをダウンロードしてインストールします。
Visual Studio 2015を起動すると、画面左側に「新しいプロジェクト...」のリンクがありますので、こちらをクリックします。図7のようなダイアログが表示されますので、こちらから、「Install Tools for Apache Cordova Update 5」の項目がありますので、こちらを選択して、画面の指示に従い作業を進めてください。
続いて、図8のような画面が表示されます。実際のApache Cordova環境のインストールはここからになります。一覧を見ると、この記事の前半でコマンドを使ってインストールしてきたものが、インストールされたことが分かります。
このまま、インストール作業を進めていけば終了です。このように、コマンドラインよりも導入が簡単ですので、まずは簡単に試してみたいという場合にはVisual Studioを使うということも選択肢の1つだと思います。
プロジェクトの作成
プロジェクトの作成は、インストールの時と同じように「新しいプロジェクト..」をクリックし、「テンプレート>JavaScript>Apache Cordova Apps」を選択すると図8のように「空のアプリ(Apache Cordova)」という項目がありますので、こちらをクリックし、必要な「名前(プロジェクト名)」「場所(保存先)」「ソリューション名」を入力し、「OK」を押せばプロジェクトの作成は終了します。コマンド時と違って、パッケージIDは作成時に入力しません。また、ソリューション名とはVisual Studioを使うプロジェクトをまとめる機能のようなもので、まずは、同じ名前を入力しておけば問題ないでしょう。
アプリの実行
アプリの実行をする場合には、図10に示すように実行する環境を選んで実行することができます。Visual Studioの場合には、プラグインを別途導入しなくてもRipple Emulatorが選べます
Rippleを選択して実行した画面が図11のようになります。
最後に
ハイブリッドアプリといっても、実際のアプリ起動や確認などはネイティブアプリと同じ流れになります。そのため、Webアプリエンジニアにとって最も高い障壁はこの部分になるかと思います。また、実際のアプリの公開となるとさらにいろいろと必要になる知識が増えてしまう部分があります。
しかしながら、一度流れがつかめれば、後はいつものJavaScriptでの開発が中心になるので、今までアプリ開発になじみがなくても開発することが可能になります。実際に公開しなくても、自分だけのアプリとしてなら比較的簡単にできますので、アプリ開発をチャレンジする参考にしていただければ幸いです。