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かまぷとゆうこのデベロッパーズ☆ラジオ

技術書なのにコミケで壁サークル!? 技術系同人誌の本とイベントの作り方――TechBooster mhidakaさん

かまぷとゆうこのデベロッパーズ☆ラジオ #6 TechBooster mhidakaさん

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情報発信は地に足の着いたところから始めるのがオススメ

ゆうこ 日高さんはTechBoosterなどの活動を通じて、エンジニア業界がどうなってもらいたいと思いますか?

日高 基本的には僕個人にできることってあまり多くはないだろうなと思ってて。思いとしては業界が良くなってくれるのが一番いいんです。できればTechBoosterだけではなく、DroidKaigiや技術書典などの大きなイベント、コミュニティが新しい技術を使ってより良くしていくだとか、技術を共有して、困っていることを解決するという小さいことからでもいいので、うまく波及してほしいなと。技術って時代を良くするためのものだし、今必要なものがあるので、そこにうまくマッチして広がるといいなというのが業界に対する今の僕の思いです。

ゆうこ 日高さんがいろんな活動をされている中で、こういうことを自分が得意な技術でもやってみたい、というような輪が広がっていくといいですね。

日高 誰かがやっているのを見てまねするというのは楽しいことだと僕は思ってて。あそこですげー楽しそうな人がこの技術話してるなら、いい技術なんじゃないかっていうのを見たりとか。「僕こう思うんですけどどう?」って聞けるのはすごく貴重な場だと思っていて。イベントやカンファレンスは、そのようなコミュニケーションに使いたいと思ってやってます。

ゆうこ リアルで会うことを重視されているんですか?

日高 そうですね。僕らが本を出しているのは、リアルにいなくても技術が伝わるようにという意味もあるんですが、イベントのいいところは、ちゃんと相手の笑顔が見えるというか、顔を見て話ができることなので、すごく大切にしたいと思っています。

 ネットの世界だとよくあるんですが、ありがとうはなかなか返ってこずに、ちょっと批判めいたものが先に見えたりして気持ちが落ち込むとあまり良くないなと思ってて。できれば人と話して笑顔になって帰ってほしい。僕らの本で言うと、やはりそうは言っても東京に来れない人がいるので、通販とか電子書籍版を買っていただいてる人も多くて。地方からもフィードバックをくれたりするので、非常にありがたいです。

ゆうこ では最後の質問ですが、日高さんが注目している新しいエンジニアの情報発信の在り方って何かあったりします?

日高 注目している情報発信の在り方。一つはまとまった形にするのがとてもいいのではと思ってます。本にするというのは、それなりに自分の中の理解を深めないといけないので、もし挑戦できる環境にいるんだったらすごくいいんだろうな。

 あとはカンファレンスで話すというのは貴重な場なので、勉強会とか参加する側から発言する側に回ってみるというのは、1回きりなので、やってみるのが一番いいんじゃないかなと思います。聞き手から発信に回るって、いろんな人のいろんなターニングポイントがあると思うんです。みんなが話してると怖くないよねというのもあるし、そういうのが初めてやるのが普通な場であればあるほどやりやすいので。

かまぷ あと私が思うに、発信が苦手な人ってけっこう完璧主義な人が多いと思うんです。例えば本だったら誤字脱字だとか、間違ったことを書いちゃったらどうしようとか。カンファレンスとか勉強会にしても、人の前できれいに話すことができないとか、失敗を恐れてる人が多いと思う。

日高 けっこう怖いですよね、人前で失敗するというのは。

かまぷ そういう気持ちはは初めの時期になかったですか?

日高 めちゃくちゃ調べましたね(笑)。ジャンルを絞って。絞ると間違う可能性が減るので。例えばこのライブラリのこの機能について話しますだったら、最悪ソースコード全部見ればわかる。そうやって、徐々に話せる内容を増やしていくのが、最初のスモールスタートですね。

ゆうこ それいいかもしれないですね。大きな話するとまさかりが飛んできたりね。

日高 特に技術に関して、合ってる合ってないはわかりやすいので、インターフェースの使い方とかクラスの使い方っていう。プログラミングの使い方でまず間違ってるっていうのは、コンパイルできなかったりとか、実行できなかったりするので。そういう地に足着いたところから、発信していくのが最初の1歩としてはおすすめですね。

かまぷ いいこと聞いた(笑)。ちょっといい話。

ゆうこ 確かにそれをやろうとするプロセスって、得意分野を発見することでもあるし、こういう情報がありがたがられるんだっていう自信も付くし、そこから広げていったり、深めたりできそうですもんね。

日高 本を書いてる書き手の人たちも、やっぱりフィードバックがあるときが実は一番うれしくて、読んだよとか、あそこ読んだけどちょっとわかんなくてなんて言ってるの?とかそういうのでも全然うれしいんですよ。そういう発信と交流とが組み合わせていってほしい。

かまぷ 確かにフィードバックがあるとうれしいよね(笑)。

ゆうこ うれしいですね。「デブ☆ラジ」もコメントを(笑)。

日高 聞いてくれてるんだなってなりますよね。

かまぷ ちゃんとボケに対してツッコミを(笑)。

エンディング

ゆうこ ありがとうございます。ではエンディングにいきたいと思います。今回のご感想を、日高さん。

日高 僕ばっかりしゃべってしまってますが(笑)。

ゆうこ そういう場なんで大丈夫です。

日高 大丈夫でしたか? 非常に楽しく過ごさせていただきました。ありがとうございます。

ゆうこ ありがとうございます。かまたさん、いかがですか?

かまぷ うん。今日はあんまり飲んでないかな(笑)。ちょっと緊張した。

ゆうこ 初対面ですもんね。今日かまたさんと日高さん。

かまぷ そう。あの壁サークルの人が来るんだとおののいてました(笑)。

日高 壁サー(笑)。

ゆうこ 私も……私のような技術系の編集者の仕事って、日高さんみたいな方に取り込まれてしまうんじゃないかってちょっと恐れ多い存在。

日高 そういう感じなんですか(笑)。

かまぷ ゆこりん仕事熱心だね(笑)。

ゆうこ 私、日高さんと以前話した時に、面白いなと思ったのは、音楽も、CDを買うのではなくてライブを楽しむものになってるじゃないですか。それになぞらえて、技術書もライブ感覚で買うような環境をつくりたいっておっしゃってましたよね。

日高 コミックマーケットに出てるとライブ感が強いと感じるんですよ。当日のイベント、みんなで盛り上げていくっていう感じがあって。技術書って著者の方が頑張って書かれたからフィードバックが欲しいので、そういうライブ感と言うんですか。気軽に会いに行けるアイドルじゃないですけど(笑)。

ゆうこ 有名な誰々さんが売り子してるとかね。

日高 本を買う以外の体験と言うんですかね。

かまぷ エンジニアの情報交換したい気持ちって、どんなに有名になった人でもベースに濃くあるのかな。

ゆうこ ということで、第6回ゲスト、TechBoosterのmhidakaさんでした。

日高&かまぷ&ゆうこ ありがとうございました。

告知

日高さんより
かまぷ&ゆうこより

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この記事の著者

近藤 佑子(編集部)(コンドウ ユウコ)

株式会社翔泳社 CodeZine編集部 編集長、Developers Summit オーガナイザー。1986年岡山県生まれ。京都大学工学部建築学科、東京大学工学系研究科建築学専攻修士課程修了。フリーランスを経て2014年株式会社翔泳社に入社。ソフトウェア開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集・企画・運営に携わる。2018年、副編集長に就任。2017年より、ソフトウェア開発者向けカンファレンス「Developers...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

かまた ひろこ(カマタ ヒロコ)

イベントとお酒と人が好き。TechLION/TechGIRL/Linux女子部界隈で活動。社会人ディベートサークル、JBDF役員。2014年よりSoftwareDesignにて軽酔対談『かまぷの部屋』を連載、2016年2月で終了。(特技:傾聴)

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https://codezine.jp/article/detail/9960 2017/02/08 14:00

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