高機能エディタが高機能であるカラクリ
このように高機能エディタは、コーディングをより効率よく行えるような機能が多々含まれています。しかし、実は、インストールしたてのVS Codeはそれほど高機能ではありません。そのカラクリを解き明かしていきます。
すべては拡張機能のおかげ
高機能エディタの高度な機能は、実は、後から拡張機能として加えているものがほとんどです。逆にいうと、高機能エディタは、拡張機能を追加することでどんどん高機能にすることができます。しかも、VS Codeの場合は、ファイルの種類に応じて推奨拡張機能を教えてくれます。
例えば、図14は先のHelloFromCode内にJavaのファイルを作成しようとした画面です(このようにひとつのプロジェクト内にPHPとJavaが混在することは本来ほとんどありえないのですが…)。
実は、このVS CodeはJava言語をサポートする拡張機能をまだインストールしていない状態です。そのような状態でJava言語のファイルである.javaファイルを作成した瞬間に、図14の右下にあるようにJava言語に関する拡張機能をインストールするようにアラートが表示されます。指示の通り[Install]をクリックすることで、必要な拡張機能がインストールされます。
もし、この拡張機能をインストールせずに.javaファイルにコードを記述していくと、コードのカラーリングこそしてくれても、インテリセンスは働きません。それが、拡張機能をインストールした後では、図15のようにインテリセンスが働くようになります。
その他の拡張機能のインストール方法
拡張機能はVS Codeが推奨するものだけでなく、自分で探してインストールすることもできます。左側のアイコンをクリックしてください。すると、図16のような拡張機能の管理画面が表示されます。
今までエクスプローラ機能が表示されていた領域が拡張機能の管理領域に変わり、現在有効な拡張機能、VS Codeが推奨する拡張機能、現在無効な拡張機能が一覧表示されています。一覧のどれかをクリックすると、右側にその拡張機能の解説が表示されます。図16では試しにJapanese Language Pack for VS Code拡張機能を表示させています。実は、VS Codeは表示言語自体も拡張機能として実装されており、インストールしたては英語表記になっていますので、それを日本語化するには、この拡張機能をインストールする必要があります。
その際は、拡張機能を検索することになります。検索は、左上の[Marketplaceで拡張機能を検索する]欄にキーワードを入力するだけです。図17は試しに日本語言語拡張機能を検索するために「japanese」と入力した画面です。
他の拡張機能も、同様にキーワードを入力するだけで検索できます。
結局どのエディタを使えばいいのか~まとめにかえて
さて、ここまでプログラミング用テキストエディタの特徴をいろいろを紹介してきましたが、こうなると、「結局どのエディタを選べばいいのか?」という疑問が湧いてくると思います。もっともなことだと思いますが、これに対する答えは、突き詰めれば、「使ってみて手に馴染むものを選べばいい」というしかありません。
つまり、結局は使って、試していく、しかないのですが、少し意識しておいていただきたいのは、必ずしもひとつに絞る必要はない、ということです。コーディングする内容に応じて複数のエディタを使い分ける方が、全体の効率は上がるように思います。
あくまで一例ですが、筆者は、メインのコーディングにはVS Codeを使っていますが、ファイルひとつだけをちょこっと改変する際は、Windowsならばサクラエディタを使い、MacならばBBEditを使っています。参考になれば幸いです。