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女性の学びを支援する団体や技術コミュニティの世界

誰もが好きなことに挑戦できる場所を目指して――コミュニティオーガナイザーによって進化する「TECH PLAY女子部」

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とにかく自由で楽しいTECH PLAY女子部の活動

――TECH PLAY女子部で行われている具体的な活動について教えてください。

だむは:大きく3つあります。1つ目は月に2回くらい行っているイベントです。最近だと、「アジャイルのLT会」や「Reactのチュートリアルもくもく会」をしました。ユニークなものだと「飽きっぽい人と飽きっぽくない人の座談会」や「ねこと暮らすエンジニアのLT会」なんていうのもあります。定期的に「どんなイベントやりたい? 企画持ち込み&みんなで考える会!」を開いて、イベントオーガナイザーになってくれるメンバーに声をかけながら、定期的に開催していけるように工夫しています。イベントは誰でも企画、開催できます。こちらであげたイベントも全て、メンバーが企画してくれたものです。

TECH PLAY女子部
TECH PLAY女子部

Mochi:だむはさんの実行力がすごいんですよ! メンバーの人が「これをやりたい」と言ったら、すぐにキャッチアップし、フォローして開催まで持っていく。コミュニティオーガナイザーの鏡だと思います。

だむは:2つ目は読書会ですね。私たちがわかっている範囲で今は3つあります。それぞれやり方は異なっていて、「基本情報技術者を読む会」では、真面目に学んだことをHackMDに書いてまとめていますが、『ガール・コード』を読む会では、「すごいねー!」とキャッキャしながら意見を言い合っています(笑)。

Mochi:『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門』を読む会では、「全然わかんない……」と悩みつつも実務で詳しい方が参加してくれているので、その方の経験談を聞いて学べることもとても楽しいです。

だむは:3つ目が月1のもくもく会です。それとは別に「#hayaoki_girls」という朝活が有名で、朝5時〜9時の間に、「10分間Zoomで雑談して、50分間ミュートで各自好きなことをやる」を繰り返すものです。途中参加・途中退室OKで、Zoomに入らずにTwitterでつぶやくだけでもいいですし、Zoomに入っても誰もいない日もあるという超自由なスタイルでやっているみたいです(笑)。

 TECHPLAY女子部はオーガナイザーによって色が変わっていくコミュニティです。今は公園のようなイメージですね。心理的安全性は保ちつつも、特にルールは設けていません。皆が自由でいられる場所でありたいなと思っています。

Mochi:そうですね。発起人の方の想いがベースにありつつ、その上に私たちオーガナイザーの色がちょっとだけ付いている。私は「1人じゃできないことを一緒にやろう」という意識で運営していますね。

――コミュニティオーガナイザーはどのくらいの頻度で変わるのですか?

だむは:それも決まっていません。私は1年でやめようと思っていますが、人それぞれです。初期は運営メンバーがコミュニティを引っ張って、いろんなイベントを主催したり盛り上げたりしていたようです。前任のオーガナイザーになったときに、運営方針などが結構変わって、今のスタイルになったと聞いています。TECH PLAY女子部はコミュニティオーガナイザーの方針によって、どんどんアップデートされていくコミュニティなんです。

――ルールをなくして自由にしたことで、トラブルは起きていませんか?

だむは:大きなトラブルは、全くないですね。これも前任のオーガナイザーの方が「何かあっても運営は関与しないから、トラブルは自分たちで解決してください。ただトラブルになりそうなときは大きくなる前に相談してください」と明記してくれているので。だからTECH PLAY女子部では、仕事の募集や採用など金銭が発生することも、自己責任ですべてOK。コミュニティオーガナイザーが変わったら、このルールを変えてもいいのですが、今のところ私たちは変えるつもりはありません。

TECH PLAY女子部は自分のやりたいことに挑戦できる場所

――TECH PLAY女子部は「女性」に特化したコミュニティですが、女性に絞った理由を改めてお聞かせください。

だむは:昔は男性が参加できるイベントもあったみたいですが、Slackだけは女性に絞っていたようです。その理由は、やはり「マイノリティが集まって悩みを相談しやすいように」というものではないでしょうか。

――コロナ禍になってコミュニティ運営が難しいなと感じる場面はありませんか?

Mochi:一切ないですね。というのも、私はコロナ禍になってからコミュニティに参加したので、これが通常運転なんです。ただ、「皆に会って美味しいご飯を食べたり、お酒を飲みたいなー」とは常々思っていますけど(笑)。

だむは:私も同じですね。TECH PLAY女子部に入ったときにはすでにコロナ禍だったので、全部オンラインでやるのが当たり前。「会って話してみたい!」というのが一番強いです。

――今後TECH PLAY女子部をどんなコミュニティにしていきたいですか?

だむは:いい意味で現状維持ですね。積極的に企画に参加したり登壇したりする人が増えるよう、さらに心理的なハードルを下げる取り組みはしていきたいです。TECH PLAY女子部で自信をつけて、性別が関係ないイベントへ羽ばたいてもらいたいと思っています。

Mochi:だむはさんのおっしゃる通りですね。チャレンジしたい人がたくさんチャレンジして、楽しく失敗したり成功体験を積んだりできる機会を提供したいです。そのためには環境づくりや雰囲気づくりが重要だと思うので、改善できるところは改善していけたらと。かくいう私も、今度初めてLTに挑戦します!

――素晴らしいですね! それでは最後に、TECH PLAY女子部に関心のある方へ一言ずつお願いします。

だむは:TECH PLAY女子部はとても平和なコミュニティで、自分の挑戦したいことなら何でも実現できる場所です。皆がフォローしてくれるので、興味のある人はぜひTECH PLAY女子部で新しい何かに挑戦してみてください!

Mochi:もちろん一緒に活動してもらえたらうれしいですが、ROM専でも全然良いですし、何年かぶりに戻ってくるのも大歓迎です。TECH PLAY女子部はオーガナイザーの方針によってどんどん進化するコミュニティなので、コミュニティに参加している方はもちろんですが、そうでない方も、温かい目で見守ってもらえたらと思います。

――だむはさん、Mochiさん、貴重なお話をありがとうございました! さらなるご活動の広がりを楽しみにしています。

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

 フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

鍋島 英莉(編集部)(ナベシマ エリ)

2019年に翔泳社へ中途入社し、CodeZine編集部に配属。同志社大学文学部文化史学科卒。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/15121 2021/12/03 11:00

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