課題が「自分ごと」になる、FastLabelのエンジニア組織構成とは?
FastLabelの組織構成は、デベロップメント部門の下、「アノテーション」「データセット」などの5つの機能チームによって成り立っている。
一般的な、フロントエンドやバックエンド、インフラという領域ではなく機能モジュールごとに分かれているのは、コミュニケーションロスを回避することがもともとの目的だった。それがコミュニケーションだけでなく業務についても、各メンバーが領域を横断して取り組むようになり、幅広いスキルを身につけることに繋がっている。そのため、理解の深さに若干の違いがあるとはいえ、多くのエンジニアが複数領域をまたいで技術を理解し、さまざまな問題や課題解決に当事者意識を持って取り組む「自分ごと化」の土壌が整っていたという。
植野氏は、「通常は、フロントエンドで起きている問題に対して、バックエンド担当は関心を持たないという状態に陥りがち。しかし、機能モジュールで分かれた組織の場合、各人が領域横断的に関与できる形になっているため、さまざまな課題を共有できる。その結果、解決に対する議論も活発に行われ、生産性を上げるだけでなく組織に良い影響を与えるので、開発環境が改善されている」と語った。
植野氏は改めて「スタートアップ・ベンチャーは、機能リリースの速度を上げるために、開発生産性を上げる必要がある。そのためにはボトムアップで効率的に課題をあげ、解決するという、開発組織全体でのミーティングが有効であり、このとき心理的安全性を確保することが重要。また、職能横断的な組織構成や1on1ミーティングなども、開発生産性の向上の一助になるため、適切に行っていくことが大切」と語り、「設立からの3年で、開発組織づくりや事業スケールなど、0から1、1から10をつくってきたことがベースになった。今後もこのスピードをあげていく」と意欲を見せた。AI関連のサービス開発に興味のある方は、問い合わせてはいかがだろうか。