チームビルドを実行しよう
では、いよいよチームビルドを実行してみましょう。「チームエクスプローラー」の[チームプロジェクト]を展開し、作成したチームビルドを右クリックして[チームプロジェクトのビルド]を選択してください。先ほど作成したビルド名とビルド場所が表示されるので、確認の上[ビルド]を押下してください(図6)。
ビルドの実行手順は以上と、これも簡単です。ビルドの実行状態は図7のようにVisual Studioの画面上から確認することができます。
またビルド終了時にはビルドレポートとして保存されます。ビルドレポートには5つのカテゴリがあり、それぞれ次のような情報を持っています。
項目 | 内容 |
概要 | ビルド名やビルドの開始・完了日時などのチームビルドの概要が表示される |
ビルドステップ | 中断された作業があった場合の状態やビルドの合否が表示される |
結果の詳細 | エラーや警告、実行された単体テスト、コードカバレッジの結果が表示される |
関連付けられた変更セット | ビルドに関連付けられたチェックインのIDやチェックインしたユーザー名などが表示される |
関連付けられた作業項目 | ビルドに関連付けられた作業項目のタイトルや作業項目に関連付けられたチェックインなどが表示される |
ビルド後にバグをチェックしよう!
ビルドはいつも成功するとは限りません。例えばオプションでコード分析を含めていた場合、コード分析でエラーが発生したらTFSはどうやって知らせてくれるのでしょうか。ビルドに失敗した場合は図9のようにビルドレポートに「失敗」と表示されます。
ビルドのどの部分が失敗したのかについては、ビルドレポートをみていけば見当がつくようになっています。コード分析でエラーが発生した場合はビルドステップや結果の詳細など関連する項目すべてにエラーが表示されます。さて、図9では「概要」を展開していますが、よく見ると「開かれている作業項目」という項目に「16」というリンクが作成されています。これをクリックすると図10のような画面が開きます。
図10はTFSで作業項目と呼ばれ、簡単に言うと作業予定や作業報告、進捗状況を入力しておくものです。作業項目には複数のひな型があり、その中でも図10の作業項目はバグのトラッキングに特化しています。バグの作業項目はチームビルド時にコンパイルエラーまたはコード分析のエラーが検出された場合自動で生成され、ビルドレポートにリンクが表示されます。
コンパイルエラーやコード分析のエラーを修正した時に自動生成された作業項目とコードを関連付けておくことで、エラーがどのように修正されたかを後で確認することができます。また作業項目を確認することで、今そのエラーが修正中なのか、それとも修正済みなのかがコードを見なくても確認することができるようになります。