スキャフォールディングを利用したデータアクセスアプリケーション
続いてスキャフォールディングを利用したデータアクセスアプリケーションを作成に入ります。最初に以下の項目を<h2>タグの下に追記します。
<p> <%= Html.ActionLink("Titlesテーブルの一覧ページ", "Index", "Pubs")%> </p>
以上で、Titlesテーブルの一覧ページへのリンクの用意ができました。図7では、Publisherと記載されていますが、以降ではTitlesテーブルに関するサンプルの記載が続きます。
次に、Modelの作成を行います。
Modelの作成
ASP.NET MVCにおけるModelは、DBの定義(LINQ to SQLやEDM)・型の宣言(ORM以外の型)・リポジトリクラス(Repositoryパターンを利用したクラス)の作成がほとんどとなっています。
リポジトリクラスはDBに対するデータの抽出、作成、挿入、削除などを一括管理するクラスで、データ周りの処理を一括管理する他、単体テストを容易に行いやすくするアプローチの一つです。リポジトリクラスの作成についてはASP.NET MVCの応用編で触れる予定です。
前回ASP.NET MVCはASP.NET 3.5の上にあるフレームワークと解説しました。つまり、LINQが使えます。今回はModelにADO.NET Entity FrameworkのEDM(Entity Data Model)を配置します。ADO.NET Entity Frameworkに関する詳細は『.NETの新データアクセス・テクノロジ「ADO.NET Entity Framework」』(@IT)を参考にしてください。
EDMの作成手順は以下の通りです。
- ソリューション エクスプローラを展開し、Modelフォルダ上で[新しい項目の追加]を選択して、ソリューション エクスプローラ上で右クリックし、[新しい項目の追加]を選択。
- 選択後[新しい項目の追加]ダイアログが表示されるので、テンプレートとして「ADO.NET Entity Data Model」を選択し、名前を「Pubs.edmx」と設定後[追加]ボタンをクリック(図8)。
- Entity Data Modelウィザードが起動する。「モデルに含めるコンテンツ」では、[データベースから生成]を選択して[次へ]ボタンをクリック。
- 「データ接続の選択」では、Pubsデータベースの接続設定を行い[次へ]ボタンをクリック(図9)。
- 「データベース・オブジェクトの選択」では、[テーブル]-[titles/publishers]にチェックし(titles/publishersテーブル選択)、[完了]ボタンをクリック(図10)。
以上で、EDMが生成されます。ViewやController側で、Modelを利用する際にModelを参照するために、EDM生成後必ずプロジェクトのビルドを行ってください。Modelの準備は以上です。
スキャフォールディングを利用したViewPageの追加と変更
続いてIndex ViewPageを追加します。Add View機能を利用して以下の項目を設定し、一覧表示、詳細、編集、新規追加のViewPageを4つ追加します。
項目名 | 設定内容 |
View name | Index/Details/Create/Edit |
Create a strongly-typed view | チェック |
View data class | SampleMvcApplicationCS.Models.titles |
View content | List/Details/Create/Edit |
その他の項目 | 既定のまま |
表示部分は前述の通り、自動で生成されます。ほとんどテコ入れする必要がありませんが、一点Editページだけ変更を行います。
<p> <label for="title_id">title_id:</label> <%= Html.TextBox("title_id", Model.title_id) %> <%= Html.ValidationMessage("title_id", "*") %> </p>
<p> <label for="title_id">title_id:</label> <%= Html.Encode(Model.title_id) %> </p>
変更を行った部分はテーブルの主キー部分です。主キーは一意であるため、変更対象にするべきではありません。テキストボックスから表示するだけの文字列へと変更しています。
以上でViewの設定は完了です。実質、開発者はController側の記述だけに注力することになります。