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mixiアプリで始めるOpenSocial入門

OSDEで快適なOpenSocialアプリケーション開発を

mixiアプリで始めるOpenSocial入門(9)

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サンプルの実行

 それでは、先ほど生成したひな形アプリケーションを実行しましょう。[ナビゲーター]ペインのgadget.xmlを右クリックし、[OSDE]-[Run this application locally]を選択して、[Run application]ダイアログを表示させます。

[Run application]ダイアログ。アプリケーションのOWNER,VIEWERと、表示するビューを設定する
[Run application]ダイアログ。アプリケーションのOWNER,VIEWERと、表示するビューを設定する

 このダイアログでは、OpenSocialアプリケーションの所有者(OWNER)およびビューアー(VIEWER)を、登録されているユーザーから選択します。また、どのビューで表示するかも選択することができます。

 このダイアログでOWNERとVIEWERを適宜切り替えることで、異なるユーザーでのテストも簡単に行うことができます。

 今回はOWNERおよびVIEWERを両方john.doeとし、Canvasビューで実行します。[Use an external Web browser]をチェックすることで、外部のWebブラウザから実行することもできます。

 サンプルを実行すると、アプリケーションがCanvasビューで表示されます。ひな形としてソーシャルデータの取得、アクティビティの作成、アプリケーションデータの共有機能が実装されていることを確認してください。

ひな形アプリケーションの実行画面。ソーシャルデータの取得、アクティビティの作成、アプリケーションデータの共有機能が実装されている
ひな形アプリケーションの実行画面。ソーシャルデータの取得、アクティビティの作成、アプリケーションデータの共有機能が実装されている

 例えば[Fetch people and friends]ボタンをクリックすると、john.doeの友人であるgeorge.doeとjane.doeが表示されます。

ソーシャルデータの表示。george.doeとjane.doeが表示される
ソーシャルデータの表示。george.doeとjane.doeが表示される

 また、[Post activity]ボタンをクリックすると、アクティビティが登録され、下部の[アクティビティ]タブで登録されたアクティビティを確認することができます。

アクティビティの登録。下部の[アクティビティ]タブに「ジョンのアクティビティ」が登録されていることに注目
アクティビティの登録。下部の[アクティビティ]タブに「ジョンのアクティビティ」が登録されていることに注目

 同様に[Share data]ボタンをクリックすると、アプリケーションデータが登録されます。やはり下部の[AppData]タブで登録されたアプリケーションデータを確認できます。

アプリケーションデータの登録。下部の[AppData]タブにデータが登録されている
アプリケーションデータの登録。下部の[AppData]タブにデータが登録されている

 このように、OSDEを使うことで、OpenSocialアプリケーションで使用するさまざまなソーシャルデータを表示、編集することができます。

 通常のSNS上でOpenSocialアプリケーションを開発する場合には、こうしたデータを自由に閲覧することはできず、開発者が頭の中でOpenSocialコンテナ上のソーシャルデータの状態を推測しながらコーディングを行う必要があります。そう考えると、OSDEの強力さがあらためて理解できるでしょう。

mixiアプリ専用機能とOSDE

 本連載で作成してきたサンプルは、基本的にOSDE上でもそのまま動作させることができます。本記事のサンプルアーカイブには、本連載で作成したサンプルが同梱されていますので、OSDE上で実行し、ソーシャルデータがどのように変化するかなどを確認してみてください。

 ただし、OSDE同梱のApache Shindigはmixiアプリ専用の機能には対応していないため、そうしたサンプルはmixiアプリ専用機能を外して実行させる必要があります。

 本連載の中では、第4回の自分の情報の取得サンプルの中で、mixiアプリ専用機能である血液型の取得コードが該当します。そのままではOSDEで実行しても正しく表示が行われませんが、mixiアプリ専用機能をコメントアウトすることで、正しく実行が行われます。

 サンプルアーカイブ内のファイルはmixiアプリ専用機能をコメントアウト済みですので、そのまま動作させることができます。

第4回のサンプル(fetch-person-sample.xml)を修正してOSDEで実行
第4回のサンプル(fetch-person-sample.xml)を修正してOSDEで実行

まとめ

 OSDEを使用することで、OpenSocialアプリケーションの開発の効率を大きく向上させることができます。いったんOSDEでの開発を体験すると、それまでのSNSでのアプリケーション開発がいかに不自由なものだったかを痛感させられます。

 残念ながらOSDEにはJavaScriptのデバッグ機能などは搭載されていませんが、FirefoxのFirebugプラグインなどの、通常のJavaScriptデバッグ用のツールなどを併用しながら、デバッグを行っていきましょう。

 ぜひOSDEを使った快適なOpenSocialアプリケーション開発ライフをお楽しみください。

 本連載が、ソーシャルアプリケーションの開発の一助になれば幸いです。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 土井 毅(ドイ ツヨシ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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