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Yahoo! UI Library Ver.3 を使ってみよう

Yahoo! UI Library3(YUI3)の標準オブジェクト

Yahoo! UI Library Ver.3 を使ってみよう(3)

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その他

 クラスGet/Lang/Object/UAについて、まとめて説明します。

スタイルシートや自作関数の読み込み

 スタイルシートや自作関数の読み込み処理はモジュールyuiのクラスGetにまとめられています。処理の途中で読み込みたいとき使用します。リスト8は読み込み指定の書き方です。

[リスト8]Getの書き方
Y.Get.css(url)        //CSSの読み込み
Y.Get.script(url)    //関数の読み込み

 urlかファイル名を指定します。読み込まれた時点から有効となります。

検査処理

 検査に関する処理はモジュールyuiのクラスLangにまとめられています。検査結果はtrue,falseで返します。以下検査処理のメソッドの一覧表を示します。

Langのメソッド
メソッド 引数 概要
isArray(o) オブジェクト 配列データかの検査
isBoolean(o) オブジェクト ブール値かの検査
isDate(o) オブジェクト 日付データかの検査
isUndefined オブジェクト 未定義値かの検査
isNull(o) オブジェクト Null値かの検査
isValue(o) オブジェクト 値が入っているかの検査

 変数が未定義値かどうか調べる例題です。リスト9を見てください。

[リスト9]isUndefinedの書き方(isUndefined.html)
YUI().use('node', function(Y) {
    var button1 = Y.one('#button');
    var txt = Y.one('#tx');
    var n;                //(1)
    button1.on('click',function(e) {    //(2)
        if(Y.Lang.isUndefined(n)){    //(3)
             alert("変数nはUndefinedです");
        }else{
             alert("変数nはUndefinedではありません");
        }
    });
});

 変数nは(1)で宣言だけされていて、初期設定されていないので、Undefined(未定義)と判断されY.Lang.isUndefined(n)でtrueを返します。

オブジェクト処理

 オブジェクトに関する処理はモジュールyuiのクラスObjectにまとめられています。クラスObjectは、オブジェクトの値を取得したり、値を設定したりするメソッドを持っています。以下メソッドの一覧表です。

Objectのメソッド
メソッド 引数 概要
values(o) o:オブジェクト 配列の値の取得
getValue(o,p) o:オブジェクト,p:キーや要素番号 連想配列のキーや配列の要素番号をを指定して値の取得
setValue(o,p,val) o:オブジェクト,p:キーや要素番号,val:値 連想配列のキーや配列の要素番号をを指定して値の設定
size(o) o:オブジェクト 指定オブジェクトのデータ数を取得

ユーザーエージェント

 ユーザーエージェントに関する処理はモジュールyuiのクラスUAにまとめられています。クラスUAは、Webアクセスに利用されるプログラムの情報を取得するメソッドを集めています。以下一覧表です。

ユーザーエージェントのプロパティ
プロパティ 概要
ie float ieのバージョン番号を取得、検出されない場合0
air float Adobe AIRバージョン番号を取得、検出されない場合0
caja float Google Cajaバージョン番号取得、検出されない場合undefind
gecko float Geckoエンジンの改定番号取得、検出されない場合0
mobile string モバイルブラウザの情報取得
opera float Operaのバージョン番号取得
os string どのOSかを取得、現在windowsかmacintoshのみ
secure boolean SSLならtrue
webkit floa AppleWebKitのバージョン番号取得、検出されない場合0

まとめ

 YUI3のコア機能の標準オブジェクトについて説明しました。少しでも興味を持って、使ってみようかな、と思ってもらえるとうれしいです。今回の基本モジュールを踏まえて、次回からは、開発時によく使用されるユーティリティ内のモジュールについて紹介したいと思います。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 横塚 利津子(ヨコツカ リツコ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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