指定したテストだけを実行する
ここでは、実行するテストを選択するさまざまな方法を覚えましょう。1つだけ実行する方法、1つのテストクラスに含まれるすべてのテストを実行する方法、ソリューション内に含まれる全テストを実行する方法などがあります。
操作手順
まずは、任意の一つのテストを実行する方法です。これは非常に簡単で、今までにも行っていました。すでに単体テストが用意されているとして、例えば図9のようにコードエディタ上に単体テストを表示し、単体テスト内にカーソルがある状態でコンテキストメニューから[テストの実行]とすることで1つのテストを実行することができます。
先ほど、解説していた単体テストのデバッグ実行でも利用したテストビューウィンドウからも同様のことを行っていました。
次に、1つのテストクラス内に含まれるすべての単体テストを実行してみます。この場合は、コードエディタ上に対象のテストクラスを表示し、図10のようにメソッドの外側でコンテキストメニューから[テストの実行]を選択します。
図10で選択したCalculatorTestクラスには4つの単体テストが含まれていたので、図11のようにそれらすべてが実行された結果がテスト結果ウィンドウに表示されました。
次に、ソリューション内に含まれるすべてのテストの実行を行います。これにはテストビューウィンドウを利用します。テストビューウィンドウを開き、すべての単体テストを選択した状態で[テストの実行]を選択することですべてのテストを実行することができます(図12)。
ソリューション内に含まれるすべてのテストの実行で、テストビューウィンドウからすべてのテストを選択するのは少し手間なので、別の方法として、図13のようにVisual Studioの[テスト]メニューから[実行]-[ソリューションの全てのテスト]を選択して、テストを開始することも可能です。
補足や注意事項
指定したテストだけを実行する方法を見てきましたが、何点か補足と注意事項を確認しておきましょう。
まず、今回はテストビューウィンドウからはすべてのテストを選択して実行しましたが、複数個の任意のテストを選択して実行することも可能です。テストクラスをまたがって複数の任意のテストを実行したい場合に利用するとよいでしょう。
次に、単体テストをデバッグ実行するの説明でも少し触れたように、テスト結果ウィンドウからもテストの実行は可能です。テスト結果ウィンドウには、各結果行の一番左の列にチェックボックスがあるので、図14のようにいくつかのテストを選択して、実行を開始できます。
なお、テスト結果ウィンドウでは、初期状態として失敗したテストのみにチェックが入っているので、そのまま実行すると失敗したすべてのテストを再実行することが可能となっています。