VMロールプロジェクトの変更と実行確認
前回使用したVMロールプロジェクトを開きます。[ロール]-[VMRole1]をダブルクリックし、VMロールのプロパティエディタを開き「仮想ハードディスク」タブを選択します。先ほどアップロードした差分イメージ「Diff.vhd」が選択可能となっているため、それを選択します(図9)。
VMロールを配置し、ブラウザでアクセスし、変更後の画面で表示されれば正常に動作しています(図10)。
VMロールTips
ここからはWebやBlogなどの情報をもとにいくつかのTipsなどを紹介したいと思います。
利用するWindows Azure SDKは統一する
Windows Azure SDK 1.3に含まれる統合コンポーネントを利用して作成したVMロールを、SDK 1.4の環境から配置すると、正しくリモートデスクトップ接続できない場合があります。回避方法は、「MSDNフォーラム」にまとめられていますので、参考にしてください。いずれにしろ、利用するWindows Azure SDKは統一したほうが問題が少ないでしょう。
べからず集
べからず集として、「MSDN Blobs Avkash Chauhan's Blog」より以下を紹介します。いずれも仮想マシンの設定変更はせず、既定を維持することを勧めています。自由度が高いVMロールにおいても、このような制約があることに留意してください。
- ファイアーウォールの設定は変更せず、デフォルトを維持すること。
- タイムゾーンは変更せず、UTCを維持すること。
- 統合コンポーネントによって正しく設定されている、リモートアクセスとリモートフォワーダーの設定は変更しないこと。
- Windows Azure SDKを仮想マシンにインストールしないこと。
USBカードリーダーが接続されているとcsuploadコマンドが失敗する
これは筆者の環境で発生した事象です。csuploadコマンドは、VHDファイルを検証するためローカルPCにマウントします。このとき、USBカードリーダーが接続されており、多数のリムーバブルドライブが存在すると、検証に失敗することがあるようです。同様の現象が発生した方は、USBカードリーダーを外して試してみてください。
また、csuploadコマンドには検証を省略する「-SkipVerify」オプションが用意されています。最終的に問題を回避できない場合はこのオプションを利用することができます。
Sysprepコマンドについて
Sysprepコマンドの実行回数は制限されており、今回紹介した方法で一般化を繰り返すと、3回は実行可能ですが、4回目でエラーが発生し、一般化できなくなってしまいます。これを回避するには、一般化していないVHDイメージをバックアップして使い回したりする必要がありますが、残念なことに、マイクロソフトからはVMロール運用のベストプラクティスといった情報は発信されていません。運用にあたっては、検証を繰り返し自分たちに合った運用方法を探す必要がありそうです。
まとめ
今回は差分ディスクを利用したVMロールの利用方法について説明しましたが、まだまだ簡単には運用できない部分が多いことが理解いただけたでしょうか。VMロールの今後のさらなる機能アップに期待しましょう。
この記事は参考になりましたか?
既に会員の方はを行ってください。
- Windows Azure新機能チュートリアル連載記事一覧
- この記事の著者
-
山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)
静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
WINGSプロジェクト statemachine(statemachine)
<WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書、記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア


