Node.jsアプリケーションの作成
Windows Azure上で動作するNode.jsアプリケーションの作成は、PowerShell(注3)コンソールで対話的に行いますので、Visual Studioは不要です。
PowerShellとは高機能なコマンドラインインターフェースです。UNIXコマンドが別名として定義されているため、簡単な操作ならばUNIXユーザーの方も違和感なく操作できるでしょう。
Windows Azureサービスの作成
はじめにWindows Azureサービスを作成します。
[1]コンソールの起動
スタートメニューから[すべてのプログラム]-[Windows Azure SDK for Node.js]-[Windows Azure for Node.js]を選択し、右クリックします。コンテキストメニューが表示されるので、[管理者として実行]をクリックします。これは、エミュレーターの実行に管理者権限が必要なためです。
[2]Windows Azureサービスを作成する
Windows Azureサービスを作成します。Visual Studioの操作として例えるならば、Windows Azureプロジェクトの作成にあたります。
適当な作業フォルダを作成し、New-AzureServiceコマンドレットを実行します(リスト1)。引数にはサービス名を指定します(ここではNodeSample)。PowerShellはコマンド補完が効くため、「New-A」までタイプしてTABキーを押せば候補が表示されます。
PS C:\node> New-AzureService NodeSample
サービスフォルダが作成され、いくつかファイルが追加されます。ファイルについては後ほど解説します。
[3]ロールの追加
次にロールを追加します。Windows Azureには役割に応じてWebロール、Workerロール、VMロールの3つが提供されています。3つのロールの役割は以下のとおりです。
種類 | 役割 |
Webロール | IISを実行するWebサーバーを提供します。 |
Workerロール | 汎用的なWindows実行環境を提供します。 |
VMロール | ユーザーが用意したVMイメージを実行します。SDK for Node.jsからは扱えません。 |
ここでは、Add-AzureNodeWebRoleコマンドレットを実行し、Webロールを作成します(リスト2)。
PS C:\node\NodeSample> Add-AzureNodeWebRole
引数を指定しないと既定の名前(WebRole1、WebRole2...)で作成されますが、明示的に名前を指定することもできます。
サービスとロールの作成の様子は図5のとおりです。
コマンドレットの詳細は、helpコマンドレットで確認できます。また、「Windows Azure PowerShell for Node.js Cmdlet Reference」を参考にしてください。