補足資料/「SoftLayer」のインスタンスの検証
今回、LoogleをSoftLayer上で検証するにあたり、あらかじめ「SoftLayer」のComputing InstanceとBare Metal Instance、2つのインスタンスの動作を検証しました。参考までに補足資料としてその詳細を記しておきます。
それぞれ、「SoftLayer」のWebポータル画面で、Salesメニューの「Add Hourly Computing Instance」と「Add Hourly Bare Metal Instance」から注文しました。
注文したサーバーのスペックは次のとおりです。
項目 | 値 |
---|---|
Data Center | San Jose |
CPU | 2.0GHz x 4cores |
RAM | 16GB |
Operating System | Ubuntu Linux 12.04 LTS Minimal Install |
Storage | 1TB(SAS) |
Networking | 100Mbps Public&Private Networks |
項目 | 値 |
---|---|
Data Center | San Jose |
CPU | 2.0GHz x 4cores |
RAM | 16GB |
Operating System | Ubuntu Linux 12.04 LTS Minimal Install |
Storage | 500GB SATA |
Networking | 100Mbps Public&Private Networks |
「SoftLayer」は、注文後、サーバーを2~4時間で利用開始できると案内しています。
今回注文した10台のComputing Instanceは、利用開始できる時間がそれぞれ異なりました。10分~15分後に利用開始できるようになったサーバーもあれば、2~3時間掛かったサーバーもありました。すべてのサーバーを短期間ですぐに利用したい場合には、少し不便な感じがします。Computing Instanceの注文から利用開始までの時間にバラツキは見られましたが、結果的には、「SoftLayer」が案内している時間内で、すべてのサーバーの利用が開始できました。
続いて2台のBare Metal Instanceを注文しました。Bare Metal Instanceは物理サーバーなので、サーバーのセットアップなどの作業は、仮想サーバーのComputing Instanceより時間が掛かると考えていました。結果的には、注文から3~4時間後にサーバーが利用開始できました。
サーバーの作成と設定作業の完了後、登録したメールアドレスにメールが届きましたので、早速サーバーにログインしてみました。SSHでIPアドレスを指定して各サーバーにログインし、実際のサーバーのスペックを確認し、注文時のスペック(今回は、主にCPUとネットワーク)と比べました。
項目 | 注文時 | 実際のスペックと測定値 |
---|---|---|
CPU | 2.0GHz x 7台 | Intel(R)Xeon(R)CPU E5-2650 0 @ 2.00GHz x 6台 |
Intel(R)Xeon(R)CPU E5-2650 v2 @ 2.60GHz x 4台 | ||
NetWork RTT (※3) |
- | 126ms x 4台 |
141ms x 6台 |
項目 | 注文時 | 実際のスペックと測定値 |
---|---|---|
CPU | 2.0GHz x 2台 | Intel(R)Xeon(R)CPU E31270 @ 3.40GHz |
Intel(R)Xeon(R)CPU E5-2650 v2 @ 2.60GHz | ||
NetWork RTT (※3) |
- | 128ms x 1台 |
140ms x 1台 |
表3、表4から分かるように、納入した実際のサーバーのスペックには、バラツキが見られます。CPUのタイプも、クロック数が若干変わっていました。特にBare Metal InstanceのCPUクロック数は2倍弱に増えていました。Computing InstanceとBare Metal Instanceの両方共、注文時のスペックより多めに増えており、サーバースペックの固定が必要な場合を除いては、利用者にメリットがあります。ネットワークについては、それぞれのサーバーにpingしてRTT(※3 RTT:Round Trip Time)を測ってみました。遠隔の同じデータセンター内にあるサーバーへの通信スピードが若干変わっていることが分かりました。
続いて、動作中のサーバースペックの変更を追加で注文しました。今回作成された10台のComputing Instanceのうち、1台のサーバーのNIC(ネットワークカード)の速度変更とHDDの追加をしました。Webポータル画面で、Computing Instancesの一覧から1台のサーバーを選択し、Computing Instance View画面のResources項目でDisk Space Upgrade、Network項目でPort Speed Upgradeを実行しました。「SoftLayer」では、スペックの変更を注文すると、対象のサーバーに即反映されます。早速、サーバーにログインして確認してみましたところ、追加で注文したHDDが自動的にサーバーに追加されておらず、結局手動で注文したHDDをサーバーにマウントする必要があり、この点が少し不便なところでした。
NICの速度を1Gbpsに変更したことをethtoolで確認したところ、ネットワーク速度の情報が出ておらず、NICが確実に1Gbpsに変更されたかどうかの確認ができませんでした。「SoftLayer」のオンラインサポートに問い合わせした後、担当者がサーバーにログインして状況の確認と原因の調査をしましたが、原因は不明でした。そこで、ファイル転送でスピードを測る代替案を担当者が提案してくれました。
「SoftLayer」のサーバーの運用サポートツールは少ない感じがしますが、オンラインサポートの担当者の対応が良く、とても便利でした。