EC2インスタンスの状態確認/起動/停止/再起動/破棄
作成したEC2インスタンスを操作する方法を説明します。まず、動作しているEC2インスタンスの状態を確認するには、EC2のマネジメントコンソールから[Running Instance]をクリックします。
インスタンス名をクリックし[Description]タグを選択すると、詳細が表示されます。主な確認項目は以下のとおりです。
Name | インスタンスのtag |
---|---|
Instance ID | インスタンスに自動で割り振られたID |
Instance Type |
インスタンスのタイプ。 t1.micro(低スペック)~m3.xlarge(高スペック)など |
Availability zone |
アベイラビリティゾーン。 例えば東京リージョンの場合、いくつかのアベイラビリティゾーンがある |
Security groups | インスタンスへのセキュリティ設定 |
Instance state |
インスタンスの状態。 pending:問題あり/running:正常起動/stopped:停止/terminated:破棄中 |
Public DNS | インターネットからアクセスするときのURL |
Public IP | インターネットからアクセスするときのグローバルIPアドレス |
Private DNS | プライベートネットワークからアクセスするときのURL |
Private IPs | プライベートネットワークからアクセスするときのプライベートIPアドレス |
Key pair name | インスタンスにアクセスするときの秘密鍵/公開鍵の名前 |
Network interfaces | インスタンスのネットワーク構成の詳細 |
Root device | インスタンスに対応付けられているEBSの詳細 |
インスタンスの負荷を見るときは[Monitoring]タブをクリックします。CPUやディスク/ネットワークの使用率が分かります。
物理サーバではサーバの起動/停止/再起動はコマンドや電源ボタンなどで操作しますが、EC2のインスタンスはAWSマネジメントコンソールから処理を行います。
停止しているインスタンスを起動するときは、[Actions]メニューの中から[Start]を選択します。
インスタンスを停止するときは[Stop]、再起動するときは[reboot]を選択します。
インスタンスを再起動したときと、停止/起動したときの違いは次のとおりです。
特徴 | 再起動 | 停止/起動 |
---|---|---|
サーバの起動 | 同じホストコンピュータで起動 | 新しいホストコンピュータで起動 |
プライベートIPアドレス/ グローバルIPアドレス |
同じ | 新しいアドレス |
EC2はインスタンスを動作させている時間に応じて、課金されます。またEC2インスタンスに対応するEBSは利用した容量に関係なく、サイズによって課金されます。インスタンスが不要になったときは、破棄したいインスタンスを選択し、[Actions]メニューの中から[terminated]を選択します。
おわりに
今回の記事では、Amazon社が提供するクラウドサービスであるAWSの概要と主要なサービスを紹介しました。また、AWSが提供するIaaSの主要サービスであるEC2をつかってLinuxサーバを構築する手順を説明しました。簡単な操作で手軽にサーバを構築できることがお分かりいただけたと思います。
次回は、今回作成したEC2によるLinuxサーバにApache httpdをインストールしてWebサーバを構築する手順と、高負荷にも耐えられる負荷分散システムを構築する手順を説明します。