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AngularJSアプリ開発を支援する便利モジュール

AngularJSアプリに役立つ小粒なライブラリ ~ 可変パネル/CSV生成/カウントダウン機能

AngularJSアプリ開発を支援する便利モジュール(16)

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 AngularJSは、テンプレートエンジン、データバインディング、ルーティング、DIコンテナーなどなど、Webアプリのフロントエンドを開発するために必要な機能をあまねく揃えたフルスタックのフレームワークです。もっとも、本格的な開発ではそれだけで賄えるわけではなく、要件に応じて、周辺のモジュールと連携するのが一般的です。本連載では、AngularJSで利用できる拡張ライブラリを、具体的な利用例とともに紹介します。

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 なお、本連載ではAngularJSそのものに関しては解説しませんので、専門書として『AngularJSアプリケーションプログラミング』、姉妹連載「AngularJSではじめるJavaScriptフレームワーク開発スタイル」などを併せて参照してください。

はじめに

 本稿は、第10回に続いての小ネタ編。これまでの回で取りこぼした小粒なライブラリとして、以下のものを紹介します。

  • UI Layout:マウスドラッグでサイズ変更できる可変パネルを実装
  • ngCSV:オブジェクト配列をCSV形式のファイルに変換
  • Angular Count-to:カウントダウン/アップ機能を実装

対象読者

  • AngularJSについて基本的な概念を理解している方
  • AngularJSで利用できる拡張モジュールに興味がある方

検証環境

 この記事では、以下の環境でサンプルの動作を確認しています。

  • AngularJS 1.5.7
  • UI Layout 1.4.2
  • ngCSV 0.3.6
  • Angular Count-to 0.1.1
  • Chrome 51
  • Firefox 47
  • Internet Explorer 11

マウスでサイズを変更できる可変パネルを生成する - UI Layout

 UI Layoutを利用することで、ドラッグ操作でサイズを変更できる可変パネルを実装できます。

区切り線をドラッグして領域を変更する
区切り線をドラッグして領域を変更する

 UI Layoutは、Bowerを利用することで、以下のコマンドでインストールできます。

> bower install --save angular-ui-layout

 それでは以下では、可変パネルの具体的な例として、ページを以下の領域で分割してみましょう。

  • 左右を30、70%で分割
  • 左側の上下を更に25、75%で分割
  • 区切り線の幅は5px
リスト1 layout.html
<!DOCTYPE html>
<html ng-app="myApp">
<head>
<meta charset="UTF-8" />
<title>AngularJS</title>
<!-- (1)UI Layout本体とスタイルシートをインポート -->
<link rel="stylesheet" href="bower_components/angular-ui-layout/src/ui-layout.css" />
<script src="bower_components/angular/angular.min.js"></script>
<script src="bower_components/angular-ui-layout/src/ui-layout.js"></script>
<script src="scripts/layout.js"></script>
</head>
<body ng-controller="MyController">
<!-- (3)可変パネルを定義-->
<div ui-layout="{ flow : 'column', dividerSize: '5px' }">
  <div ui-layout-container>
    <div ui-layout="{ flow : 'row', dividerSize: '5px' }">
      <div ui-layout-container size="25%" style="background-color:#0ff;"></div>
      <div ui-layout-container size="75%" style="background-color:#0f0;"></div>
    </div>
  </div>
  <div ui-layout-container size="70%" style="background-color:#f00;"></div>
</div>
</body>
</html>
リスト2 layout.js
// (2)ui.layoutモジュールへの依存関係を
angular.module('myApp', [ 'ui.layout' ])
  .controller('MyController', function($scope) {
  });

 UI Layoutを利用するには、ライブラリ本体(ui-layout.js)とスタイルシート(ui-layout.css)をインポートした上で(1)、アプリモジュール(myApp)からはui.layoutモジュールへの依存関係を宣言します(2)。

 あとは、ui-layout/ui-layout-container属性でレイアウトを定義していくだけです(3)。まず、可変パネルを表す要素にui-layout属性(ディレクティブ)を指定します。値には「パラメーター名: 名前」のハッシュ形式で、以下の情報を宣言します。

ui-layout属性で利用できるパラメーター
パラメーター名 概要 デフォルト値
flow 区切りの方向(column:横、row:縦) row
deviderSize 区切り線の幅 10px

 この例では、まず外側の<div>要素を横方向に区切って、更に配下の<div>要素を縦方向に分割しています。

 可変パネルの配下で個々の領域(分割サイズ)を表すのが、ui-layout-container属性(ディレクティブ)です。利用可能な属性は、以下の通りです。

ui-layout-container属性の主なパラメーター
属性 概要
size パネルの初期サイズ(単位はpx、または%)
min-size パネルの最小サイズ(単位はpx、または%)
max-size パネルの最大サイズ(単位はpx、または%)

 ui-layout属性の付いた要素の子要素では、すべてui-layout-container属性を付与してください。

次のページ
オブジェクト配列をカンマ区切りテキストファイルに変換するには? - ngCSV

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この記事の著者

WINGSプロジェクト(ウイングスプロジェクト)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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