テスト対象2:ミルク搾乳ロボット
次のテスト対象は「ミルク搾乳ロボット」です(参考:YouTube動画)。SAC(A/S S A Christensen & Co.)が開発したミルク搾乳ロボットには下記の機能が存在します。
- 搾乳ロボットは、同時に牛二頭を搾乳することができます。
- ロボットアームは、レーザービームをつかってビーカーと牛の搾乳場所を特定できます。
- 搾乳中は牛に餌が与えられます。
- ビーカーは自動的に洗浄されます。
- 牛舎にゲートがあり、どの牛が外に出されているかを管理できます。
先ほどと同じように、まずは品質特性を考えます。
- 過失許容性:搾乳中にビーカーが満タンになったときに停止するか否か(牛を傷つけないかどうか)
- コラボレーション:餌を補充するといった、人間による運用作業とうまくやれるかどうか
- ヒューマンフレンドリ:牛舎のゲート制御で、人間に危害を加えないかどうか
残念ながら時間が足りず、上記のような入力や期待値の記入はできませんでしたが、新しく考えた品質特性を考慮しながら、グループ内でさまざまな意見が活発に議論されました。
チュートリアルでは、ワークショップだけではなく、氏も作成に関わった「Testing in the digital age」という理解度クイズを混ぜたインタラクティブなセッションで、3時間という長丁場でありながら、終始参加者を飽きさせない構成になっていました。
チュートリアルに参加して
今後、AIやロボットは確実に社会のインフラとなり、さまざまな場所で目にするようになります。そういった環境になる中、テストエンジニアとして「どの部分が今までの方法でテストできて」「どのような方法や視点をが足りていないのか」を考えさせられるチュートリアルでした。比較的簡単に想定できる状況なので、今後、需要が高まる分野だともいえます。
チュートリアル資料は、こちらで公開されています。