9. ナカジマ ジュンさん 「対話から始めていった 私たち開発チームのジャーニー」
「はじめて」づくしのチーム
周囲から「KAIZEN BOZU」と呼ばれているナカジマさん。
- リーダーをやるのがはじめて
- フルリモートがはじめて
- Django、Vueを触るのがはじめて
「はじめて」づくしのチームには様々な困りごとが立ちはだかります。
たとえば開発スキルレベルの差異。その課題を、ナカジマさんのチームではモブプロの導入を通して解決していきました。「エンジニアだからコードで殴りあうことで仲良くなれる」というのは印象的な一言でした。
プラクティスのHowではなく、いかにプラクティスを広めたかのHow
試行錯誤しながら変化するチームに対して、「どんなことをやっているか教えてほしい」という声が挙がるようになりました。しかし、ここでKAIZEN BOZUさんは考えました。
「みんなが欲しいのはプラクティスのHowではなく、いかにプラクティスを広めたかのHowなのではないか」
KAIZEN BOZUさんは、そのプラクティスを広めたプロセスを下記のように整理しました。
- とりあえずやってみるの精神
- WhyとHowをちゃんと伝える
- ストーリーを語り続ければ、誰かは応えてくれる
- 愚直に話し合うことこそが、たぶん一番のプラクティス
10. まさ さん 「客先常駐でのお客さんとのチームジャーニー」
最後は、「チーム・ジャーニー著者による本読みの会」16回すべてに参加したという、まささんによるLTです。
お客さんとのチーム・ジャーニーに踏み出してみるのはいいぞ
まささんのLTは、なんと「お客さんと一緒にチーム・ジャーニーに踏み出す」というものでした。あふれるタスク、見えないタスク。いわゆるチームではなくグループの状態にあった中で、まささんは「やっちゃおうかな?」と、客先上司に掛け合ってみることにしました。ホワイトボードの置き場がないから、配電盤にマグネットシートを貼るというエピソードにはZoomのコメント欄がにぎわっていました。
改めてカンバンで可視化してみると、やっぱりタスクは溢れている。その中で、同じ悩みを持つ客先の仲間と相談して朝会当番、週次のタスク出しなどをチームに提案していきました。いまでは、声がけをしなくても朝会が自然と開催されるようになりました。
ちょっとチームになれた気がする
うまくいくことばかりではないけれども、続けていくことで少しずつ理解者が増えていきました。この、「客先の上司にかけあう」「客先のメンバーを仲間にする」というエピソードは参加者たちの間に大きな衝撃と気づきを与えました。
まとめ
『カイゼン・ジャーニー』『チーム・ジャーニー』を片手に現場で行動した人たちの話は、どれも現場ならではの課題、そしてその課題を突破するための知恵や勇気に溢れていました。
印象的だったのは「提案したら案外、通った」という話が多かったことです。結局のところ制約は自分の中にあり、対話を通してその制約を突破できるんだということが実感できました。