GitHubを「聞く」? チームの状況をストレスフリーに把握する「Team on Air」
──リモートワークにおけるチーム開発の課題解決のために「Team on Air」があるとのことですが、どんなサービスでしょうか?
萱間:先のZoom常時接続やSlackの分報などはオフラインのやりかたをオンラインで実現しようとしているので、うまくいかないと思いました。そこで、オンラインでしか働いたことがない「オンラインネイティブ」の視点で考えてみたところ「耳って暇じゃないか?」と気づいたのがきっかけです。
オフィスでは耳でいろいろ聞いていたのに、リモートワークでは耳は使いません。この耳で「ながら聞き」すれば、効率的に情報のインプットができるのではと考えました。Slackだとメンションの通知はプッシュで届いても、内容を見ようとするとウィンドウを切り替えるなど自発的な行動をしなくてはなりません。投稿を見てから作業に戻るとしても、集中力を戻すのに時間がかかります。こういう積み重ねが個人、ひいてはチームの生産性に影響を与えてしまいます。
「Team on Air」ではプッシュで通知が来たら操作不要で耳で聞くだけ。作業に集中したければ聞かなくてもいいようにできます。これがチーム開発の情報インプットを「ながら聞き」するというソリューションです。
──開発者としては使うツールが増えることになりますが、実際に使ってみてストレスはなかったですか?
北沢:あくまで耳で聞くのがメインなので、個人的には使っている実感がなくインプットできるのでストレスはなかったです。例えばSlackで投稿された時や、GitHubのイシューにコメントが作られた時などのタイミングで情報が流れてきます。
──会議の時とか、ミュートが必要な時があるのでは?
岡:ミュートは画面右上にあるボタンをクリックするだけで、すぐミュートできるようになっています。ただ、ミュートを忘れてミーティング中に流れてしまうことがあるので、Zoomやミーティングツールを開始したら、自動検出してミュートにする機能を開発中です。ミュート中のメッセージは後から読み返せるよう、タイムラインのように文字で表示されています。
──アジャイル開発に関連した機能はありますか?
萱間:もともと「Team on Air」はアジャイルのチームビルディングをサポートするというコンセプトがあるので、アジャイルのセレモニーをお知らせする機能があります。
岡:チームが何曜日始まりかなどを設定できるようになっていて、例えば「今からプランニングです」「今からレトロスペクティブです」とか通知できるようにしています。クラウド連携すると「今回のスプリントの目標は○○です」「ストーリーポイントは現在X%消化しています」などの進ちょくも流れます。状況により、メンバーのケアやヘルプに使ってもらえるといいなと思います。
──開発者としては普段使うGitHubとの連携が気になるところですね。簡単に連携できますか?
岡:例えばGitHubと連携するなら、ブラウザを開いて認証して、オーガニゼーションの名前とリポジトリの名前を入力して[登録]を押すだけで連携できます。後はそのリポジトリでイシュー作成、コメント記入、アサインがあれば、それらをトリガーに音声が流れます。
萱間:詳しい情報を知りたければ、「Team on Air」アプリ内のリンクからジャンプできます。例えばGitHubならイシューやコメント、Slackなら該当のチャンネルとか。「Team on Air」を入口にして、いろんなサービスに飛べます。自分でそれぞれのツールを開く必要がなくて便利です。詳細情報が集約されるとも言えます。