エンジニアたちが自主的にアウトプットする文化が芽生えてきた
──Fintanを運営することで起きた、いい変化はありますか?
秋里:こうした技術情報発信をしていることで、「TISさん、こんなことできるんですね。一緒にやりませんか」お客様からお問い合わせをいただくことはこれまでも何度かありました。
社外にいるときから興味をもってくれて、TISにジョインしてくれた仲間もけっこういます。就職活動している学生さんで「Fintanめちゃめちゃ見ていました」と言ってくださる方も増えてきています。
北:エンジニアも変化しています。当初は、Fintanに執筆することは追加の負荷、オーバーヘッドになると感じる人もいましたので、出てくるコンテンツもわずかでした。しかしコンテンツは、公開だけではなく、次につないでいくことが目的です。そうしたアウトプットの理解や意識はできてきています。今ではアウトプットが増えてきています。
それぞれどこかでFintanのコンテンツで恩恵にあずかっているはず。今度はそれを自分から返していこうという気持ちになってきたのだと思います。
秋里:企業に所属していると個人の活躍は外から見えにくいです。中にはたくさんすごい人が居るのに。そこでFintanでは「できるだけ個人名を名乗ろう」と促しています。最近では学生向けに活動を発信してくれた若手メンバーに対して、学生さんが「あの記事を書いていた人ですね!」と感激してくれたこともありました。個人のブランディングやモチベーションアップにつなげてもらいたいと思います。
──これからどんな方向を目指していきたいですか?
秋里:より多くの方に認知・活用していただけるサイトを目指したいです。現在MAU(月間アクティブユーザー)では2万ほどです。2024年には10万と目標を掲げています。より多くの人にご覧いただけるように、コンテンツ拡大、PRやサイト改善をしっかりやっていきたいと考えています。「現場で培ったナレッジ・ノウハウを発信する」という軸は変えることなく、見せ方やPRは状況に応じてフレキシブルに変化させていこうと思います。
──最後にFintanに興味を持った方へメッセージをお願いします。
秋里:CodeZine読者のように開発や技術に携わる方であれば、まずは興味ある範囲からご覧ください。これからも積極的に発信していこうと思いますので、ぜひウォッチしていただければうれしいです。
北:みんなに活用してもらえるとうれしいです。例えばSpringやReact Nativeについて、みんな悩むところがあると思います。そこで私達の考えや、取り組んできた設計などを発信することで、業界全体の理解や生産性が高まる、ぐるっと回って我々のところにも帰ってくると考えています。ですので、活用してもらうのが一番うれしいです。