デメリットを乗り越えてでもモノレポ開発を選ぶワケ
モノレポには多くのメリットがある一方で、ポリレポと比較したときに、2つのデメリットが存在する。
1つめは、コードベースが常に大きくなり続けるという点だ。「コードベース全体をいかにうまく構成し、より短時間でビルドするか」という難題に立ち向かわなければならない。monorepo.toolsでは各々のワークスペースに適したビルドツールの比較情報が提供されているが、現状、バクラクでは特定のツールの導入には至っておらず、「ゆくゆく取り組まなければならない課題として残されている」と中川氏はいう。
もう一つ、注意しておきたいのが、モノレポはデファクトスタンダードではないため、開発者が日常的に使うツールのサポートが十分ではない点である。例えばモノレポでは数が多くなりすぎるために、よく使うGitHubのプルリクエスト一覧やGitHub Actionsのワークフロー一覧の視認性や検索性が落ちてしまうのだ。そのため、バクラクでは現在、デプロイなどはGUIで見るのではなく、独自のCLIコマンドを開発して対応しているという。
これらの課題があったとしても、「モノレポの開発環境下では、ほぼコストゼロでプロジェクトを立ち上げられるし、コードジェネレーターによってデプロイ設定に必要なファイルが自動生成されるため、プロジェクトの立ち上げスピードが圧倒的に速くなった」という。今後もバクラクはモノレポとともにビジネスドメインの拡大を進めていく考えだ。
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