「コードで世の中を変え、良い待遇を得る。内製開発にはその可能性がある」
実際の選考プロセスでTrack Testをどう活用しているのか。
選考フローは図の通り。書類選考の後、コーディングテスト、一次面接(技術面接)、二次面接、最終面接へと進んでいく。「コーディングテストと技術面接でTrack Testを活用しています」と中島氏。DXのための内製開発をするには、技術力は欠かせない。
コーディングテストで評価するのは基礎的なプログラミング能力とフロントエンド/バックエンドの実装スキルである。「当社では高度なアルゴリズムを解く能力よりも、ビジネスに価値を提供したり、プロダクトをつくったりするスキルが求められます。とはいえアルゴリズムを解く能力は必要なので、それが評価できる簡単なアルゴリズム問題と、プロダクトの実装スキルを評価できる問題の2種類を使っています」(中島氏)
とはいえ、テストなので時間内に終えることが求められる。「もっと時間があれば」と思う受験者もいるはずだ。Track Testではそういう受験者の気持ちを考慮し、受験者が実装内容や改善点を自由に記載して提出できる場所が用意されている。「その部分を使って技術面接でディスカッションさせてもらうこともできるのが、Track Testの特徴です」と中島氏は言う。
アルゴリズムの問題とプロダクト開発に直結する問題の両方での評価が可能なTrack Testは、「内製化組織のエンジニア採用におおいに活用できるツールだと思う」と中島氏は言い切る。
内製化組織を作り、デジタルでの顧客接点を強化し、競争力の向上を図っている東京ガス。「これはあくまでも東京ガスのやり方の一例に過ぎない」と杉山氏。それぞれの事業会社にはそれぞれにあったやり方があるからだ。だがこのような動きをすることで、「日本の企業全体を元気にしていくことにつなげていきたい」と杉山氏は意気込む。
一方の中島氏は、内製開発に取り組む事業会社が増えること、ソフトウェアエンジニアの活躍の場が広がることへの期待を述べた。
「コードを書いて世の中を変え、良い待遇を得られる。内製開発にはそんな可能性がある」(中島氏)
最後に田島氏は、「事業会社として実装力のあるエンジニアを採用するなら、サンプル試験も用意しているのでTrack Testを検討してほしい」と語り、セッションを締めた。