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マイナビが内製開発をさらに加速させるために構築した「コンテナ集約基盤」とは?

【13-A-6】マイナビの内製開発を支えるコンテナ基盤設計開発の舞台裏~自動化で楽々デプロイ!でもアプリチームからはちょっと不評?~

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集約基盤の運用開始後に明らかになった課題とその解決策

 しかし実際にコンテナ集約基盤の運用を開始すると、いくつかの課題が浮上した。「AWS Management Consoleに入れず開発しづらい」「デプロイ手順が複雑で分かりにくい」「新しいソリューションの使い方が分からない」といった声がアプリチームからあがってきたのだ。その理由について、小原氏は次のように考察する。

 「本来は利用者であるアプリチームに対して『どういった環境であれば開発しやすいのか』『どのような形で開発を進めたいのか』などの点について、詳細にヒアリングして開発を進める必要がありました。しかし開発者目線でのヒアリングが不足していたため、開発者の立場に立った集約基盤構築ができていませんでした」(小原氏)

 これらの課題に対し、同社はさまざまな改善策を施した。まずデプロイ手順の課題についてはハンズオン形式でレクチャーを実施し、開発チームによる利用が軌道に乗るまでのフォローを行うとともに、デプロイ設計を見直してより簡素化を図った。

 AWS Management Consoleが直接利用できないという課題については、ビルドステータスのチャット連携の追加や、New Relicダッシュボードのカスタマイズによる必要なログやメトリクスの収集・確認の効率化、さらにはスプレッドシートとGitHubワークフローを利用したSecrets更新とECSタスク定義ファイルの更新の自動化など具体的な改善策を複数実施した。

 こうした対策が功を奏し、同社の内製開発における集約基盤の活用は前進しつつあるが、小原氏は「現在の集約基盤はまだまだ未成熟な状態です。この状態で既存サービスを乗せ替えてしまうのはリスクが大きいため、まずは新規の内製案件の実績を増やし、軌道に乗った段階で既存サービスの集約も進めていきたいと考えています」と今後の抱負を語る。

 さらに中長期的には、未対応のAWSサービスへの対応やサービス側からの要望に対する開発、他のクラウドサービスとの連携やマルチクラウド化なども視野に入れているという。最後に小原氏は「常に開発を続け、マイナビの新たなイノベーションへの貢献につなげていきたい」と意気込みを語った。

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この記事の著者

吉村 哲樹(ヨシムラ テツキ)

早稲田大学政治経済学部卒業後、メーカー系システムインテグレーターにてソフトウェア開発に従事。その後、外資系ソフトウェアベンダーでコンサルタント、IT系Webメディアで編集者を務めた後、現在はフリーライターとして活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

篠部 雅貴(シノベ マサタカ)

 フリーカメラマン 1975年生まれ。 学生時代、大学を休学しオーストラリアをバイクで放浪。旅の途中で撮影の面白さに惹かれ写真の道へ。 卒業後、都内の商業スタジオにカメラマンとして14年間勤務。2014年に独立し、シノベ写真事務所を設立。雑誌・広告・WEBなど、ポートレートをメインに、料理や商品まで幅広く撮影。旅を愛する出張カメラマンとして奮闘中。 Corporate website Portfolio website

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