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週に平均103分のムダな時間を削減! 開発者の業務を効率化するアトラシアンのAI技術

【14-D-2】アトラシアンのAIで業務効率を飛躍的に向上させる

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JiraやConfluenceに貯まったデータがAIに活用されるまでの裏側

 Teamwork Graphは、Atlassian IntelligenceやRovoといったアトラシアンのAI機能の基盤となるデータレイヤーである。Jiraを使ったプロジェクト管理では、エピックで作ったゴールの下に、ユーザーストーリーやタスクが紐づいており、その進捗度合いなどの情報が溜まっていく。あるいはConfluenceでインシデント発生時の対応策を残しておくと、このナレッジを誰が作成したのか、これを誰が閲覧したのか、このナレッジはどのワークと関連しているのか、といった情報が溜まっていく。このように、各プロダクトで登録された情報やユーザーの行動履歴などを有機的に紐付け、AIが取り出しやすい形でデータを保有しているのがTeamwork Graphなのだ。

 このTeamwork Graphを用いてアトラシアンのAI機能がどのように動いているのか。その概念図が以下である。

中心にあるのがAtlassian Intelligence。
中心にあるのがAtlassian Intelligence。
  1. アトラシアンのプロダクトでプロンプトを書くと、Atlassian Intelligenceに送信される。
  2. Atlassian Intelligence がTeamwork Graphをチェックして、この人がどのチームに所属していて、どのプロジェクトに入っているのか、普段どのような情報を見ているのか、といった基盤情報を取得する。
  3. Atlassian Intelligenceがプロダクトからコンテクストデータを収集する。
  4. 最初に書いたプロンプトに、Atlassian Intelligenceが2.3の情報を追加したうえで、修正したプロンプトを大規模言語モデル(以下、LLM)に送信する。
  5. Atlassian IntelligenceがLLMの応答を受け取る。
  6. Atlassian Intelligenceが5で受け取ったものをプロダクトに返す。

 なお、アトラシアンが独自のLLMを保有しているわけではなく、ChatGPT・Gemini・Claude・Llama3、Mixtral・Phi-3を適宜振り分けながら利用している。ユーザーが書いたプロンプトはLLMには保存されず、データ学習に使われるようなこともないので安心だ。

 上記のような仕組みのもと、Atlassian Intelligenceでできることをいくつか見ていこう。

  • 分散した情報の検索と集約:Confluenceの検索窓に「DSAppで使用するフォントは?」と入力すると、「DSAppとはデブサミアプリのことである」と記載された用語集のページと、デブサミアプリのUI方針について書かれたページ内のフォントに関する記述が抜粋・統合されて、回答として表示される。
  • 箇条書きを表に変換:箇条書きでつらつらと書き出した内容に対して、「アルファベット順に並べ替えて、表にして。日本語の説明に加えて、英語の説明も追加して」と指示すると、データの順序やフォーマットが整理され、英訳も追加される。
  • Jira課題の改善、子課題の提案:例えば顔認証ログイン機能を実装したい場合。「サブタスクを提案」のボタンを押すと、必要なタスクを自動で洗い出してくれる。提案されたタスクの中から要・不要を選択したり、編集したりできるほか、「サーバーサイドの実装を追加して」といった追加のプロンプトを入力すると、新たなタスクが提案される。

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Rovoとサードパーティアプリの連携で作業効率が向上

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

 フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり...

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山出 高士(ヤマデ タカシ)

雑誌や広告写真で活動。東京書籍刊「くらべるシリーズ」でも写真を担当。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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