SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

話題のあの人にインタビュー!(AD)

Adobe、AIR開発責任者に聞く
次期Flashプラットフォーム開発の見所

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

開発生産性

――新しいFlashプラットフォームでの、開発生産性の変化について教えてください。

Chambers氏:

 開発生産性については、まずコンポーネントのスピードを5倍に上げるという目標を上げ、大規模に取り組みました。また、今まで煩雑だったタスクをもっと簡単にすることにも注力しています。具体的には、異なるコンポーネント間での双方向バインディングのサポート、エフェクトやトランジション用の新たなアーキテクチャなどです。

 開発者にとっては、まったく新しいことが実現できるようになるというより、これまで苦労していた部分が簡単になる、と考えていただけるとよいでしょう。また、先述のフレームワークの革新ですが、これにはコミュニティからのバグフィックス報告が大きく貢献しました。

Mike Chambers氏

――従来、FlexというとColdFusionやJavaとの連携が中心だったように思えますが、最近はAMF技術を利用した他のサーバーサイド言語との連携も増えてきたように感じます。そういった状況については?

Chambers氏:

 今までも、どんなバックエンドでもFlexのアプリケーションと通信することは可能でした。ただ、既存のサーバー技術を活用した方が、より密接な統合ができるようになってきています。Open Screen Projectの一部としてAMFプロトコルがオープンになり、オープンソースプロジェクトでの積極的なサポートが可能になったことで、最近は、PHP/Ruby/Perl/Pythonなど、多くのコミュニティでFlex連携の活動が活発化しています。Adobeとしても、最近はより積極的にコミュニティの活動をサポートしています。

 Flexのバックエンドに何を使うか、さらに開発者の柔軟性は高まったと言えます。AdobeはWeb開発者に、自身の持つ開発技術を保ちながら、ぜひAdobeの技術を使ってください、と奨励しています。その表れとして、PHPベンダーのZend Technologies社による、Zend FrameworkのAMF対応、Zend StudioとFlex Builderとの連携などが挙げられます。

 こういった様々な統合を、ツール側、オープンソースプロジェクト側で実現することにより、サーバーにかかわる開発者がより仕事をしやすくなってきたと思います。この「クライアントサーバ間の開発をもっと楽にする」ことは、次世代のFlex Builderのフォーカスにもなっています。

AMF

 Action Message Format。Flash/Flex(ActionScript)とサーバーサイドとのデータ通信をバイナリ形式で行うプロトコル。XMLやJSONのようにテキスト形式で通信を行うフォーマットに比べ、パフォーマンスや使い勝手がよい。Javaとの通信を行うオープンソースプロジェクトの「BlazeDS」とともに仕様が公開された。AMFPHP、RubyAMFPyAMFなど、さまざまなサーバーサイド技術と連携するライブラリの開発がオープンソースで進められている。

 具体的なRuby、Python、PHPとの連携方法は、Adobeデベロッパーセンターの記事などを参照のこと。

――最後に、日本の開発者に向けて一言お願いします。

Chambers氏:

 日本に来るたびに、世界のどこよりもクールなものが日本にはあることに驚かされます。我々の技術をとてもクリエイティブな形で使っています。だからメッセージがあるとすれば、ぜひ今やっていることをそのまま続けてください。そして、もし面白いことをやった場合は、私にEメールをください。

Stewart氏:

 Mikeより先にメールをください(笑)。

 ぜひ日本のコンテンツ、作品をアメリカにも見せびらかすようにしてください。 特に英語圏の人たちは、Flash、開発者コミュニティという意味では、日本の持つクリエイティビティ、表現力にもっとさらされるべきだと思います。

――ありがとうございました。

「FlexではじめるRIA開発」特集、絶賛公開中!

この記事は参考になりましたか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
話題のあの人にインタビュー!連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテックジン)」...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/3146 2009/10/20 17:11

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング