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ASP.NET 3.5 Extensions + ASP.NET MVCフレームワーク

ADO.NET Data ServicesでRESTfulなサービスを実現する

ASP.NET 3.5 Extensions + ASP.NET MVCフレームワーク(4)


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ADO.NET Data Servicesの作成

 Data Servicesの作成前に行うべきことがあります。それは、EDMの作成です。なお、本サンプル・プログラムを動作させるに当たっては、無償で提供されているPubsデータベースを利用可能な状態にしておく必要があります。

 サンプルシナリオは、「社内ネットワーク上に書き込み、読み取り全て可能な可能な状態のサービスを配置し、同一プロジェクトからJavaScriptファイルを利用して、別プロジェクトから.NETクライアント ライブラリを利用してアクセスする」というものです。ただし、ASP.NET AJAXの仕様として、別ドメインへのアクセスが許可されていません。そのため、JavaScriptファイルを利用してアクセスするフォームはホスト側に配置します。

 サンプルは上記シナリオに沿って2つのプロジェクトを作成します。Data Servicesをホストするプロジェクトと、それを利用するクライアントプロジェクト(+ASP.NET AJAXでの利用ページ)です。

図2 サンプル構成
図2 サンプル構成

Entity Frameworkの理解

 Data Servicesを利用する場合、Entity Frameworkについても知っておく必要があります。Entity Frameworkとは論理スキーマ(論理テーブル)と概念スキーマ(エンティティ=オブジェクトとほぼ同義)をマッピングスキーマがマッピングし、概念レベルでのモデルの設計とクエリの実行を可能にする非常に柔軟なフレームワークです。Entity Frameworkを実現しているのが、EDMです。

 詳しくはこちらを参考にしてください。

 

Entity Data Modelの準備

 VS2008を起動してC#のWebプロジェクトを作成後に(サンプルではDataServicesHostと名前設定)、ソリューション エクスプローラ上で右クリックし、[新しい項目の追加]を選択します。選択後[新しい項目の追加]ダイアログが表示されるので、テンプレートとして「ADO.NET Entity Data Model」を選択し、名前を「Pubs.edmx」と設定後[追加]ボタンをクリックします(図3)。

図3 [新しい項目の追加]ダイアログ
図3 [新しい項目の追加]ダイアログ

 ボタンをクリックすると、Entity Data Modelウィザードが起動するので、モデルに含めるコンテンツの設定を[データベースから生成]と選択して[次へ]ボタンを押します(図4)。EDMの作成は原則ウィザードに従っていくことで簡単に生成できます。

図4 Entity Data Modelウィザード1
図4 Entity Data Modelウィザード1

 続いて、データ接続の選択を行います。本サンプルではpubsデータベースの接続設定を行い(Web.Configに保存し)[次へ]ボタンを押します(図5)。ここでは、DataSetの作成時と同様に、接続文字列をWeb.Configに保存できます(Windows Formの場合はApp.Config)。

図5 Entity Data Model ウィザード2
図5 Entity Data Model ウィザード2

 最後にEDMに追加するデータベース・オブジェクトの選択を行います。本サンプルではpublishers/titles/salesテーブルを選択、モデル名前空間が''pubsModel''になっていることを確認し、[完了]ボタンを押します。これによりPubsデータベース内のテーブルがすべてEDM上に生成されます(図6)。

図6 Entity Data Modelウィザード3
図6 Entity Data Modelウィザード3

 正しくEDMが作成されていることを確認した後、保存して閉じます。これでEDMの準備は完了です。

次のページ
ADO.NET Data Servicesの中身

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト ナオキ(ナオキ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

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