はじめに
今回は、ターゲット接続用のUSBインターフェイス基板とUSBのドライバのインストールについてです。むき出しの基板なんかも登場するので、いよいよ組込み開発らしくなって参ります。
ハードウェア:JTAGインターフェイス
ターゲットと物理的に接続し、デバッグするためには、JTAGインターフェイスを使います。このJTAGインターフェイスについては、ターゲット解説時に詳述しようと思います。まずは繋いでみることにしましょう。
JTAGは、基本的に5本線のピンドライブです。このピンドライブを実現する方法として、
- JTAGの仕様のタイミングチャートから、USBハードウェアのファームウェアとして実装したもの
あるいは、
- 予めこのピンドライブ方法がハードウェアに実装されているもの
があります。
mini EZ-USB
前者には、EZ-SERVO / EZ-ARM(mini)の開発元であるオプティマイズが実現したmini EZ-USB上で動作するものがあります。筆者もOpenOCDを積極活用するまでこの方法を用いて、ソフト開発を行ってきました。
USB2232とFT2232
USB2232はツール工房から発売されているFTDI社のUSBチップFT2232の試作基板です。筆者自身はこの基板が発売される以前は自分でチップから組み立てていました。やはり、自分で組み立てるよりはるかに楽に正確に動作します。FTDIのFT2232には、MPSSE(Multi Protocol Synchronus Serial Engine)が搭載されています。これにより、JTAGやSPIなどの同期シリアル通信を行っています。
PCとの接続
mini EZ-USBと異なり、USB2232はターゲットを接続するためにはアダプタボードを自作する必要がありますが、ドライバがインストールできたかどうかの確認ではアダプタボードは必要ないので、買ってきてそのままホスト(PC)に接続することが出来ます。ただし、接続時/接続前にドライバをインストールしておく必要があります。