LocalDBの特徴
LocalDBは、SQL Serverとの互換性を維持しつつ、できるだけ簡易に扱えるようにするために次のような特徴があります。
- LocalDBは、SQL Server Expressと他のエディションと同じsqlserver.exeを使用します。アプリケーションは、接続するために同じクライアントプロバイダー(ADO.NET、ODBC、PDOなど)を使用でき、SQL Server Expressに提供されているのと同じT-SQLを使用してデータ操作ができます。
- LocalDBは、マシン上に(SQL Serverのメジャーバージョン1つにつき)1つだけインストールされます。複数のアプリケーションが複数のLocalDBプロセスを開始することができますが、同じディスク上から同じsqlserver.exe実行ファイルから開始します。
- LocalDBは複数のデータベースサービスを作成することはできません。LocalDBプロセスは、必要に応じて自動的にスタートし、ストップします。アプリケーションは、「Data Source=(localdb)\v11.0」に接続し、LocalDBプロセスは、アプリケーションの子プロセスとしてスタートします。このプロセスに最後に接続してから数分後、プロセスを閉じるためプロセスをシャットダウンします。
- LocalDBは、AttachDbFileNameプロパティでの接続をサポートしており、開発者はデータベースファイルを指定することができます。LocalDBは指定したデータベースファイルをアタッチし、コネクションが作成されます。
LocalDBの使用方法
LocalDBの使用用途としては、SQL Serverデータベースプロジェクトとの組み合わせが多くなると考えられます。SQL Serverデータベースプロジェクトを作成した際に、自動的にLocalDBにアタッチされます。図22のSQL Serverオブジェクトエクスプローラーで、LocalDBにSQL Serverデータベースプロジェクトがアタッチされていることを確認できます。
まとめ
SQL Server 2012のリリースに合わせて、SQL Serverを使用した開発をより効率よく実施できるように準備されたのがSQL Server Data Toolsです。そして、開発者の手間を減らすためにLocalDBが用意されました。ツールは、とても良くできており、直感的に操作をすることができるかと思います。
SQL Server Data ToolsとLocalDBを使用することで、SQL Serverを使用したデータベース開発が大きく変わると思います。