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Web APIの基本的な使い方

Web APIで楽々Androidアプリ(2)

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2013/08/01 14:00

 Android端末の通信機能と、国内外のさまざまなサイトで提供されているWeb APIを活用すれば、楽しいアプリをかんたんに作ることができます。この連載では、多種多様なWeb APIの紹介と、そのAPIを利用したサンプルアプリの制作を通じて、Androidアプリの実践的な開発を解説します。第2回目の本稿は、AndroidアプリからどうWebAPIにアクセスすればよいのかを、具体的なソースで解説していきます。

目次

対象読者

 Androidアプリケーションの開発を始めたい方で、JavaとEclipseの基本的な知識がある方を対象とします。

Web APIを利用するには

 前回説明したように、AndroidアプリからWeb APIを呼び出す場合、HTTP通信を行うため、メインのスレッドとは別のスレッドで、非同期に処理するようにします。

 Androidアプリで、スレッドを作成して非同期処理をあつかうには、いくつかのアプローチがあります。そのなかで従来(Android 3.0まで)は、Android SDKで提供されるAsyncTaskというクラスを直接利用するのが一般的でした。

 AsyncTaskクラスでは、メインのUIスレッドとは別の非同期処理と、UIスレッドへ実行結果を通知する仕組みが用意されています。前回少し触れた、別スレッドからのUI操作の問題も、このクラスを利用することで回避でき、手軽に非同期処理が実装できます。

 ただAndroid 3.0からは、非同期処理をより汎用的にあつかうために、Loaderという仕組みが追加されました。Loaderクラスはその名前が示すとおり、非同期にデータを読み込むための抽象クラスで、ActivityとFragmentで利用できます。

 本連載では、このLoaderを利用した方法を解説していきます。なお、Android 3.0未満でも、Support Libraryという互換ライブラリが用意されていますので、そのライブラリを利用すれば、Loaderが利用できます。ただし、本連載で解説するソースは、Android 4.0以降での動作のみを想定するものとします。

AsyncTaskLoaderとは

 AsyncTaskLoaderクラスは、Loaderのサブクラスで、従来のAsyncTaskクラスの機能を提供します。AsyncTaskでは、非同期処理とUIスレッドへのアクセスができるため、便利な反面、UIに対する処理が分散しやすいという欠点がありました。やはり同じUIに対する処理は、1つにまとめたいところです。

 AsyncTaskLoaderでは、この問題をActivityに対してコールバックするメソッド(インターフェースの実装)を用意することで解決しています。

ActivityとAsyncTaskLoaderの関係
ActivityとAsyncTaskLoaderの関係

 ActivityクラスでLoaderCallbacksインターフェースを実装すれば、非同期処理の各イベントに応じて、決められたメソッドが呼び出されます。このメソッドのなかで、非同期処理の進捗表示や、処理完了時のViewの更新処理を記述するようにします。

 AsyncTaskLoaderを利用することで、ActivityのUI制御と非同期の処理を、きちんと分けて記述できるようになりました。

AsyncTaskLoaderの使い方

 では、もう少し具体的なソースを示して、AsyncTaskLoaderクラスの使い方を見ていきましょう。なお今回は、AsyncTaskLoaderを利用するコードに絞って解説します。アプリ全体については、次回以降、説明することにします。

Loaderを利用した実装の流れ

 Loaderを利用する際には、次のような手順で実装します。

  1. 非同期処理を行うLoaderクラスのサブクラスを作成する。
  2. LoaderManagerクラスを使ってLoaderを初期化する。
  3. Loaderを実行するコードを追加する。
  4. ActivityにLoaderCallbacksインターフェースを実装し、LoaderCallbacksの各メソッドにコードを追加する。

 LoaderManagerクラスとは、複数のLoaderインスタンスを、Activity(またはFragment)で管理するための抽象クラスです。Activityでは、直接Loaderを使うのではなく、LoaderManagerを通して、Loaderを操作します。

HTTP通信用AsyncTaskLoaderの作成

 まずは、非同期でWeb APIを呼び出すクラスを作成します。ここでは、AsyncTaskLoaderを継承したHttpAsyncLoaderという名のクラスを作りました。通常、AsyncTaskLoaderはそのまま使うのではなく、必要に応じてサブクラスを作成します。

HttpAsyncLoader.javaの一部
public class HttpAsyncLoader extends AsyncTaskLoader<String> {

    private String url = null; // WebAPIのURL

    public HttpAsyncLoader(Context context, String url) {
        super(context);
        this.url = url;
    }

    @Override
    public String loadInBackground() {
        // ここでWebAPIの呼び出し(HTTP通信)を行う
        return null;
    }
}

 非同期処理を追加するには、loadInBackgroundメソッドをオーバーライドし、このメソッドのなかでWeb APIの呼び出しを記述するだけです。なお、AsyncTaskLoaderを継承した場合、loadInBackgroundメソッドの処理結果を示す型を指定する必要があります。

 このサンプルでは、HTTP通信の応答結果をそのまま文字列として返すために、Stringとしています。実際には必要に応じて、Web APIの実行結果を格納するクラスなどを指定します。


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著者プロフィール

  • WINGSプロジェクト 高江 賢(タカエ ケン)

    <WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂...

  • 山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

    静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for ASP/ASP.NET。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。 主な著書に「入門シリーズ(サーバサイドAjax/XMLD...

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