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Objective-CユーザーのためのSwift入門

SwiftからObjective-Cを利用する

Objecive-CユーザーのためのSwift入門 第6回


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SwiftからObjective-Cのライブラリを呼び出す

 Objective-CがiOSアプリ開発のための言語として公開されて以来、世界中の有志によって便利なライブラリが作成されGitHub等で公開されています。Objective-Cは学習コストが高いため、このようなライブラリはアプリを開発する上で非常に役立ちます。

よく利用されるObjective-Cのライブラリ

 Objective-Cでよく利用されるライブラリには次のものがあります。

Objective-Cのライブラリ
名前 概要
MRProgress 進捗状態を表示
MBPhotoBrowser 写真閲覧機能
ViewDeck FaceBook風のメニューを表示
FPPopover iPhoneでポップオーバーを表示
Google Maps SDK for iOS Google Mapの利用
Google APIs Client Library for Objective-C Google APIの利用
SalesforceMobileSDK-iOS Salesforceの機能の利用

 UIだけでなく、API利用時の認証等、スクラッチで作成すると非常に手間になるものがライブラリとしてまとまっています。ライブラリと利用することで、開発者自身がこれらの複雑な機能を自分で作成する必要がなく、効率的に開発を進めることができます。サンプルでは、iPhoneでは既定で提供されていないUIであるポップオーバーを実現するライブラリ「FPPopover」を利用します。FPPopoverのUIは次の通りです。

FPPopoverのUI
FPPopoverのUI

 SwiftからObjective-CのライブラリであるFPPopoverを利用して、上記のUIを実装する手順を説明します。

作成するサンプル

 FPPopoverを使って作成するサンプルの概要図は次のようになります。ポップオーバーから何か選択した後に処理が走るアプリの雛形のサンプルです。

作成するサンプル
作成するサンプル

 Swiftで作成したアプリの画面からボタンを押すと、FPPopoverのポップオーバーが出現します。アプリのベースとなる画面、ボタン、ポップオーバーの中のメニュー等はすべてSwiftで作成します。ポップオーバーのメニューのアイテムを選択すると、選択したアイテムを画面に表示します。この時にSwiftで作成したデリゲートを経由するようにします。アプリのプロジェクト自体はSwiftで作成し、そこからObjective-Cのライブラリを利用して一連のSwiftの処理を行う、というサンプルを今回と次回に分けて順を追って説明します。

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FPPopoverを利用する

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 片渕 彼富(カタフチ カノトミ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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