Hello World
最後にWindows 10 IoTにアプリケーションを転送する方法を紹介します。
開発環境の構築
Windows 10 IoTにアプリを転送するためには以下の環境が必要です。
- Windows 10がインストールされたPC
- Visual Studio 2015
- ユニバーサルWindowsアプリ開発ツール(通常Visual Studio 2015と合わせてインストールされます)
以降、上記環境でユニバーサルWindowsアプリ開発が可能な状態であるとして説明を行います。
プロジェクトの作成
Visual Studio 2015を起動し、新規プロジェクトを作成します。新しいプロジェクトマネージャーから「空のアプリ(ユニバーサル Windows)」を選択し、名前を「HelloWorld」とします。
MainPage.xamlの編集
MainPage.xamlを以下のように編集します。
<Page x:Class="HelloWorld.MainPage" xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation" xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml" xmlns:local="using:App1" xmlns:d="http://schemas.microsoft.com/expression/blend/2008" xmlns:mc="http://schemas.openxmlformats.org/markup-compatibility/2006" mc:Ignorable="d"> <Grid Background="{ThemeResource ApplicationPageBackgroundThemeBrush}"> <!--追記ここから--> <TextBlock x:Name="textBlock" HorizontalAlignment="Left" Margin="57,38,0,0" TextWrapping="Wrap" Text="Hello Windows IoT World" VerticalAlignment="Top" FontSize="80"/> <!--追記ここまで--> </Grid> </Page>
デバッグ先の指定
Windows 10 IoTデバイスにアプリを転送するには、CPUのタイプをARMに、転送先をリモートコンピューターに指定します。
リモートコンピューターを指定時にリモートコンピューターのアドレスを求められますので、Windows 10 IoTデバイスのIPを指定します。
下記画像のように同一ネットワーク内であれば「minwinpc」というWindows 10 IoTデバイスのデフォルト名が表示されます(筆者の環境では表示されないこともありました)。
デバッグを実行すると、Windows 10 IoTデバイスに転送されたアプリが実行されます。画面に「Hello Windows IoT World」と表示されるだけですが、Raspberry Pi 2で動いていると思うと感慨深いものがあります。
まとめ
ついにWindows 10 IoTの正式版が公開されました。.NETテクノロジーを用いたアプリケーション開発の更なる広がりを約束するプラットフォームです。
今後IoTの重要性もさらに増してくることが予想される今、Windows 10 IoTや新しいユニバーサルWindowsアプリケーションを用いて、ぜひIoTの世界を体験してください。