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【デブサミ2016】セッションレポート(AD)

【デブサミ2016】19-D-6レポート
今すぐIoT readyなエンジニアになれる! IoTプラットフォーム「ThingWorx」とARアプリ開発ツール「Vuforia」

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実績も豊富、開発者も20万人以上いるAR向けプラットフォーム「Vuforia」

 続いてAR向けプラットフォーム「Vuforia」の紹介が行われた。Vuforiaはクアルコムが開発した世界トップクラスのモバイルARライブラリ。昨年11月にPTCが部門ごと買収した。Vuforiaの強みはスマホ、タブレット、スマートグラスをはじめとする多様なモバイル機器に対応できていること。最先端のコンピュータビジョン技術を使用しており、追随性もよい。同じSDKでARとVRの融合を実現している。コンセプトは「AR for IoT」で、すべてのモノを対象としたARの提供を目指しており、PTCではIoTソリューションの一つとして、エンタープライズ向けARアプリ開発ツールを提供する予定だという。

 Vuforiaの特徴は3つある。一つはコンピュータビジョンによる高度なAR機能を実現していること。「2Dイメージはもちろんだが、3Dにオブジェクトも認識・トラッキングできることが強み」と西氏は説明する。既存のARだと、マーカーとしてバーコードやQRコードをトラッキングする場合が多い。これらのマーカーはデザインに乏しく、パターン数に限りがあった。こうした課題を解決するため、PTCでは新たにVuMarkという次世代のマーキング技術の提供を予定している。VuMarkは、大きさ、形状を気にせず自由なマーカーを作成可能だ。「技術的にはできているが、SDKとして展開していくのはこれから、楽しみに待っていてほしい」と西氏は言う。

Vuforiaの強みは3Dオブジェクトも認識・トラッキングできること
Vuforiaの強みは3Dオブジェクトも認識・トラッキングできること

 第二はクロスプラットフォームの実現と優れた安定性の提供である。「スマートフォン、タブレット、VRビューア、スマートグラスなど、さまざまなモバイルデバイスをサポートしている。クアルコム社による徹底した最適化が施されており、どのデバイスでもサクサク動いて最高のAR体験ができる」と西氏は胸を張る。

 現在、VuforiaはUnity上での動作のみだったが、この夏にはWindows版のSDKも提供開始されるという。「Visual StudioでもVuforiaの開発が可能になる。普段慣れている開発環境で使えるようになる。より使い勝手がよくなるはず」(西氏)

 第三は開発者数が急拡大しており、自動車や食品・飲料、家電、エンターテイメントなどの有名グローバル企業・ブランドが利用するなど、豊富な実績があることだ。「現在アプリ公開件数は2万5000件、開発者数はワールドワイドで20万人以上、アプリインストール件数は2億3000万件を突破している」と西氏はVuforiaの浸透度を紹介し、「さらに浸透させていきたい」と意気込みを語った。

 最後にデモを実施。デモアプリをiPadで動かし、サクサクと動く様子を披露した。「設計図をマーカーとして使い、ビデオや音声を埋め込むこともできる」と西氏は説明する。その活用例として紹介されたのが、オーストリアのバイクメーカーKTMのメンテナンスガイド。熟練の作業者でなくてもメンテナンスができるよう、バイクの表面にあるVuMarkを認識すると、修理すべき箇所がハイライトされ、動画が表示されるので、その手順に従い作業を行えるというようなARを利用したメンテナンスガイドを開発したのである。詳しくはビデオが公開されているので参照してほしい。「エンタープライズの世界でもAR技術は貢献できる」と西氏は語る。

Vuforiaのデモを披露する西氏
Vuforiaのデモを披露する西氏

 Vuforiaも簡単に始めることができる。デベロッパー向けポータルサイトにアクセスすれば、最新のSDKと無料サンプル入手できる。最後に西氏は「日本語のユーザーガイドも提供すべく、今、取り組んでいる。気軽に体験してほしい」と語り、セッションを終えた。

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