Office 365 Plannerを実際に業務で使用した体験談
著者はOffice 365 Plannerを実際に使い業務改善に取り組みました。ここではOffice 365 Plannerを実運用し、成功した一例をご紹介します。
カンバン利用経験の無いチームに展開するにはどうする?
著者は所属する部署内に対して次のような提案を行いました。
- 作るだけで満足してしまうようなWBSとガントチャートは、プロジェクト実施の中では意味がない。
- 一つひとつのタスクをいつまでに誰が実施するかを見える化しよう。
- 学習コストは低く、操作は非常に簡単で即導入が可能。
- 進捗ステータスが一目で全員に共有できるPlannerを使用してみないか。
結果として、部内全体でWBSとガントチャートの管理ができていなかったという認識もあったため、Plannerは非常にスムーズに導入できることになりました。
日々の業務に追われていることが多い「スーツ姿のIT業界」においては業務改善というキーワードが出ても、中々飛びつけないのが実情ではないでしょうか。学習コストに対する懸案、新しいツールによる反作用等、さまざまな障壁があると思います。著者の所属する企業もスーツで、かなり固い企業風土では有りますが、ユーザーにとって実利用がどれだけハードルが低くて、どういう効果が出やすいのかを訴求することがポイントだと思います。
Planner利用者間のOneNote利用促進
Plannerは日々使うツールになりますが、それをより意識づけるために著者はOneNoteの利用も推進しました。
社内でも個人でOneNoteを使うユーザーは多くいましたが、「既に共有化されているOneNote」をお手軽に使えるのは強みと言えます。
著者は次のようにノートブックを活用しました。
- 部内議事録セクション
- 関係会社打合せセクション
- 社内会議セクション
後は議事録のテンプレートを作成し、実際に会議でOneNoteを開いて会議議事録を全員で同時に作成するという形式に変更しました。
著者の所属する会社では、会議の議事録等は決められたフォーマットと固い内容で、若手が会議終了後に時間をかけて作成、というのが社内文化としてありました。全員で合議事項、課題、課題の解決策、報告事項等をリアルタイムで書くことで、やること、宿題等の明確化はもちろん全員のベクトル合わせが会議の中でより強く行えるようになり、確実にビジネススピードが上がりました。
今では部署内の人員が会議に出席する際、個別ででも分かりやすい議事録作成ができる環境へと改善できています。
利用者同士が便利な使い方を模索し始める
今回紹介したPlannerの活用方法ではタスクに関するホウレンソウを実施するという部分は省いて紹介していました。
しかし、部内で改善に関する意識が根付いたからか、カード詳細を開き、「タスクの進捗状況をスレッドでホウレンソウする」ということを各自が積極的に実施し始めました。スレッド形式だからか、「お疲れ様です~~」等の形式なども排除され、用件を端的に記載する文化も部内では浸透してきています。
Planner導入のデメリットは?
ここまではPlannerのメリットだけを紹介してきましたが、本当にデメリットは無いの? と言われると、正直なところいくつかデメリットはあります。
- メールがとてつもなくたくさん来る
- タスクに追われるようになった
- やっぱりガントチャートで見たい場合がある
メールがとてつもなくたくさん来る
前述の通り、ちょっとしたことでメールが届くようになります。慣れればどうということは無いのですが、最初はメールを見逃す等の出来事も発生しました。
タスクに追われるようになった
タスクが目に見えるため、カードを消すためにタスクに追われるように感じることが多くなった、という利用者のフィードバックも頂きました。
やっぱりガントチャートで見たい場合がある
現在、著者の部署ではガントチャートを廃止してPlannerを利用しています。しかし、やはり大きなイベントで前後の作業スケジュールを意識したい場合はガントチャートを利用したいというフィードバックがありました。
いずれも運用でうまくカバーできる部分ではあり、今の所社内ではデメリットよりもメリットの方が勝ってます。
おわりに
今回はOffice 365導入後に課題となるチーム作業を改善する「Office 365 Groups」と「Office 365 Planner」についてご紹介しました。チームでの運用は導入提案する方がハンドルを握っています。
それぞれのツールは使えば使うほどに手放せなくなるほど強力なツールです。是非日々の業務の改善にそれぞれのツールを使い、よりやりたいことに注力できるように無理無駄を省いていきましょう。