ダッシュボードを仕上げて使ってみよう
最後に、ダッシュボードを仕上げていきましょう。ダッシュボード上のVisualizeそれぞれについて、以下のような操作が可能です。
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Visualize上部をドラッグ&ドロップする
- 移動できます
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Visualize右下の」をドラッグ&ドロップする
- サイズを調整できます
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Visualize上部のタイトルをクリックする
- タイトルを変更できます
これらを駆使して調整し終えたダッシュボードが以下となります。
完成したのでダッシュボードを保存しましょう。画面右上の「Save」をクリックします。
タイトルを入力し、「Save」をクリックします。これでダッシュボードが保存できました。
最後に、実際に使ってみて、インタラクティブなダッシュボードを体感してみましょう。左上のフィルターにある「Country」で「Japan」を選択し、「Apply changes」をクリックします。
すると、ダッシュボード全体にフィルターが反映されます。ツリーマップを見ると、意外にもこのデータでは日本は幼児向け食料(Baby Food)で最も利益を上げていることがわかります。そこで、世界的なランキングにも食い込んでいるか確認してみることにします。
左上のフィルターの「Country」の絞り込みを削除し、「Item Type」で「Baby Food」を選択し、「Apply changes」をクリックします。
国別のランキングを見ると残念ですが、日本はトップ10には入っていません。しかし、興味深い情報としては地域別利益の棒グラフを見ると、全種別でのランキングとは異なり、「Europe」よりも「Sub-Saharan Africa」の方が全体として高いことがわかりました。そして、地域別利益の折れ線グラフによると、2014年には「Asia」が「Europe」を超えて2位に食い込んでいるなど全体とは異なる傾向が見て取れます。
このようにユーザがインタラクティブにダッシュボードを使って興味深い事実に気づけるのが、Kibanaによるデータ可視化の魅力です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。 今回はKibanaを使ってElasticsearch内のデータをダッシュボードで可視化する基本的な流れを紹介しました。
社内で活用するユースケースとしては、各種目標に対する予実状況を可視化するのが使い始めやすいでしょうか。 開発担当のソフトウェアエンジニアにとってはWebシステムに可視化パーツが求められたときにKibanaのダッシュボードをiframeで埋め込めば、開発の省力化も実現できるでしょう。 また、ディスプレイさえあれば、ElasticsearchとKibanaを構築したマシンを繋ぐことで社内に簡単なダッシュボードサイネージを作れるのも魅力です。 そして、前回から今回にかけてはKibanaから直接Elasticsearchにインポートする方法を使ってきましたが、LogstashやBeatsといったデータ投入ツールを使ってデータパイプラインを構築すれば、企業活動をしているだけでこれらのダッシュボードにリアルタイムでデータを反映できます。そうなれば、無駄な計算仕事から解放されて、本質的な仕事に注力できるようにもなれるでしょう。
最後に、ダッシュボードは作るだけでなく、活用する仕組みが構築されていなければコストに見合った結果をもたらすことはできません。 経営判断会議での判断基準に必ずダッシュボードを使ったり、常に社員に見える位置へダッシュボードサイネージを配置することで状況を見てもらえるようにしたりするなど、展開する際には仕組みづくりにも意識を向けると良い結果を導けることが多いと感じます。ぜひチャレンジしてみてください。