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これだけは押さえておきたい! AWSサービス最新アップデート

コンテナデプロイの新たな選択肢「AWS App Runner」とは? 特徴とAmazon ECSとの違いも紹介

第2回 AWS App Runner

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App Runnerに対する期待(要望)

 App Runnerのプライベートサービス機能は、App Runnerに対する最も要望のあった機能であるとのことです。

 今後のアップデートの期待として、App Runnerのロードマップに寄せられている要望の中で、本記事執筆時点で要望の多い機能を3つ紹介します。

1. 秘匿情報の取得機能の実装

 AWSには、パスワードなどの秘匿情報を安全に管理するためのサービス(SecretsManagerやSSM Parameter Store)があります。 ECSでは上記サービスと連携してコンテナに安全に秘匿情報を設定することが可能ですが、App Runnerのサービス自体は、本サービスとの連携をサポートしていません。そのため、秘匿情報を安全に取得するためには、コンテナから上記サービス群に接続して秘匿情報を取得するような実装を実施しなければなりません。

2. インスタンスの最小起動台数を0台に設定可能とすること

 App Runnerは、コンテナをホストするインスタンスのオートスケール設定を行うことが可能です。最小台数、最大台数を設定でき、コンテナへのリクエスト数に応じてインスタンスが増減します。インスタンスの最小台数は最低でも1台を選択する必要があるため、コンテナへのアクセスがない時間帯でも、課金が続いてしまうことになります。

3. Websocketのサポート

 App Runnerは、Websocketをサポートしていません。そのため、Webscoket通信を行う処理を行う場合は、ALBとECSを組み合わせた構成などを採択する必要があります。

まとめ

 今回は、AWSのコンテナの実行基盤であるApp Runnerの特徴や今後の期待について記載しました。

 App Runnerは、ECSと比較して手軽にサービス展開可能ですが、App Runnerに対する期待で記載したように、一部課題も残ります。

 今回ご紹介したアップデートのように、今後も要望を取り込みながら、より使いやすいサービスになってくれることを期待しています!

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この記事の著者

橋原 朋央(株式会社NTTデータ)(ハシハラ トモヒロ)

 2017年にNTTデータに入社。 入社以来、小売・流通業界や金融業界に対して、パブリッククラウドを活用したシステム構築、運用に携わる。 興味のある領域は、コンテナ、CICD、IaC(Infrastructure as Code)等。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/16901 2022/11/28 11:00

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