Zend Frameworkをインストールしてみよう(環境構築/設定)
では早速、インストールしてみましょう。インストールとはいえ特に難しい手順は不要で、ひとことで言えば「ダウンロードしたZend Frameworkのクラス群にパスを通す」だけです。
1. Zend Frameworkをダウンロードする
本家サイトから、「Latest Release」をダウンロードします。2007年10月30日現在、バージョンは1.0.2です。ファイル形式はzipとtar.gzの2タイプから選べますが、今回はWindowsを例にインストールを行いますのでzip形式の方をダウンロードします。
2. ファイルを展開する
ダウンロードしたファイルを展開します。次のようなファイル構成になっているはずです。
ZendFramework-1.0.2/ ZendFramework-1.0.2/demos/ ZendFramework-1.0.2/demos/Zend/ ZendFramework-1.0.2/VERSION.txt ZendFramework-1.0.2/INSTALL.txt ZendFramework-1.0.2/README.txt ZendFramework-1.0.2/tests/ ZendFramework-1.0.2/library/ ZendFramework-1.0.2/library/Zend/ ZendFramework-1.0.2/NEWS.txt ZendFramework-1.0.2/LICENSE.txt : : :
この展開によって配置されるZend Frameworkのフォルダ群は、次のとおりになっています。
フォルダ | 内容 |
library | Zend Frameworkの各種コンポーネント |
demos | デモンストレーション用コード |
tests | 各コンポーネントのテスト用コード |
3. ライブラリへのパスを設定する
php.iniのinclude_pathパラメータに、Zend Frameworkのlibraryフォルダへのパスを追記します(下記は展開先が「C:\Zend Framework-1.0.2」の場合)。
... include_path = "...;C:\Zend Framework-1.0.2\library\" ...
4. Zend Framework動作のためのApache側の環境設定を行う(httpd.conf/.htaccess)
Zend Frameworkでは、URL変換にmod_rewriteモジュールを使用しています。httpd.conf内の以下の記述のコメントを外してください。
... LoadModule rewrite_module modules/mod_rewrite.so ...
さらに、後述するドキュメントフォルダ内の.htaccessの設定を有効にするため、以下を追記します。
<Directory "C:/~/htdocs"> AllowOverride All </Directory>
また、ドキュメントフォルダに配置する.htaccessには、「index.php」をフロントコントローラ(コラム参照)とするために、次のような設定を記述します。
RewriteEngine on RewriteBase / RewriteRule !\.(js|ico|gif|jpg|png|css)$ index.php
これで、cssファイルやgifファイルといったリソース以外のリクエストは、すべてフロントコントローラ「index.php」に渡されるようになります。index.phpをルートに配置しない場合には、RewriteBaseの行でベースとなるURLパスを明示的に指定し(例えばindex.phpを「C:/~/htdocs/zf」以下に配置するなら「RewriteBase /zf」とする)、.htaccessもindex.phpと同じフォルダに配置します。
また、リクエストの内容を判断して受け渡し先を決定する処理を「ルーティング」、実際の受け渡しを「ディスパッチ」と言います。