SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

【Android Studioアップデート解説】ABCシリーズの新機能まとめ

Android StudioのABCシリーズとは? プロジェクトテンプレート、デバイスマネージャとエミュレータ、LogCatを解説

【Android Studioアップデート解説】ABCシリーズの新機能まとめ 第1回

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Android Studio Arctic Foxがリリースされたのが、2021年7月です。このリリースより、Android Studioのバージョン番号の付け方が変更され、属にABCシリーズと言われるようになりました。このABCシリーズの最新バージョンであるHedgehogがリリースされたのが、2023年11月です。本連載では、第1回と第2回の2回にわたって、Arctic FoxからHedgehogまでの間にAndroid Studioに追加された新機能に関して、バージョン横断でテーマごとに紹介していきます。今回は、新しいプロジェクトテンプレート、デバイスマネージャとエミュレータ、LogCatを紹介します。

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Android StudioのABCシリーズに追加された新機能とは?

 本稿は、Android StudioのABCシリーズに追加された新機能を、バージョン横断でテーマごとに紹介するものです。まず、このABCシリーズが何かを紹介していきます。

ABCシリーズとは

 Android Studioは、2021年7月にリリースされたArctic Foxからバージョン番号の付け方が変わりました。Arctic Foxのひとつ前のバージョンは、4.2です。この4.2の次にリリースされるバージョンは、通常ならば、4.3となります。しかし、このリリースからバージョン番号の付け方を変更し、「Arctic Fox | 2020.3.1」としてリリースされました。このように変更した理由としては、Android Studioの元となるIntelliJ IDEAのバージョン番号と関連を持たせるためです。このArctic Fox以降のバージョン番号とリリース年月をまとめると、表1のようになります。

表1:Arctic Fox以降のAndroid Studioのバージョン番号
バージョン名 バージョン番号 リリース年月 バージョン名の動物
Arctic Fox 2020.3.1 2021年7月 北極狐
Bumblebee 2021.1.1 2022年1月 マルハナバチ
Chipmunk 2021.2.1 2022年5月 シマリス
Dolphin 2021.3.1 2022年9月 イルカ
Electric Eel 2022.1.1 2023年1月 電気ウナギ
Flamingo 2022.2.1 2023年4月 フラミンゴ
Giraffe 2022.3.1 2023年7月 キリン
Hedgehog 2023.1.1 2023年11月 ハリネズミ

 先述の通り、新しいバージョン番号は、Android Studioの元となるIntelliJ IDEAのリリースに合わせることになっています。それが、表1のバージョン番号に表されています。このバージョン番号のうち、.(ドット)で区切られた最初の数字は「IntelliJ IDEAのリリース年」、次の数字は「IntelliJ IDEAのバージョン番号」、最後の数字は「Android Studioのメジャーバージョン番号」を表します。そして、このIntelliJ IDEAに関する数字が変更されるたびに、Android Studioがメジャーアップデートされるようになっています。

 また、Android Studioのメジャーアップデートごとに、アルファベット順にそのアルファベットから始まる動物の名前がバージョン名として割り当てられるようになっています。その最初のバージョンがArctic Foxであり、原稿執筆時点での最新がHedgehogとなっています。そのため、Arctic Fox以降のAndroid Studioを、属にABCシリーズといいます。

 なお、それぞれのメジャーバージョン内において、バグフィックスなどの修正バージョンは、Patch1、Patch2などの形で随時リリースされており、HedgehogもPatch2がリリースされています。

本稿で扱うテーマについて

 本稿では、このABCシリーズにおいて、原稿執筆時点で最新であるHedgehogまでに追加された機能を、バージョン横断でテーマごとに以下の内容を紹介していきます。

  1. 新しいプロジェクトテンプレート
  2. 新しいデバイスマネージャとエミュレータ
  3. 新しいLogCat
  4. 新しいレイアウトインスペクタ
  5. 新しいアプリインスペクタ
  6. 新しいプロファイラ

 今回は、このうち1〜3を、次節以降、順に紹介していきます。4以降については、次回紹介します。

Flamingoで変更された新しいプロジェクトテンプレート

 最初に紹介するテーマは、プロジェクトテンプレートです。Android Studioでアプリを作成する場合、まず、プロジェクト作成ウィザードに従ってプロジェクトを作成します。その際、第1画面でプロジェクトのテンプレートを選択します。このテンプレートが、Flamingoでかなりの変更が施されています。

Empty Activityテンプレートの内容が変更

 図1は、最新のAndroid StudioのPhone And Tabletのテンプレートです。Electric Eelまでは約20個のテンプレート数があったのと比べて、内容がかなり整理され、コンパクトになっています。

図1:新しいプロジェクトテンプレート
図1:新しいプロジェクトテンプレート

 それだけではなく、一番大きな変化は、Empty Activityテンプレートの変更です。Electric Eelまで、長らくEmpty Activityテンプレートは、あらかじめ書かれているコードが一番少ないテンプレートであり、レイアウトxmlファイルを利用してAndroidアプリを一から作成する場合に選択するテンプレートでした。これが、Jetpack Composeを利用したものへと変更されています。もちろん、Jetpack Composeのテンプレートですので、使用言語はKotlin限定となっています。

 一方、これまでのEmpty Activityテンプレートは、Empty Views Activityテンプレートへと名称が変更されています。これまでのつもりでEmpty Activityテンプレートを選択してプロジェクトを作成してしまうと、レイアウトxmlファイルが存在しないプロジェクトとなるので、注意してください。

Material3の採用

 テンプレートの種類が変更されただけでなく、その内容も変わっており、一番大きな変更は、Material Designの新バージョンであるMaterial3を全面採用した点です。それに伴い、デフォルトのテーマが、Material3のアクションバーのないもの(Theme.Material3.DayNight.NoActionBar)に変更されています。

テーマアイコンとダイナミックカラーのプレビュー対応

 Material3には、ダイナミックカラー(Dynamic Color)という考え方が含まれており、Android 12でリリースされ、Android 13で拡張されています。それに伴い、Flamingoでは、このダイナミックカラーのプレビュー機能が追加されています。

 まず、レイアウトエディタのデザインモードで、図2のように、テーマを選択するドロップダウンから、Material3.DynamicColors.DayNightを選択します。

図2:レイアウトエディタのテーマを選択するドロップダウン
図2:レイアウトエディタのテーマを選択するドロップダウン

 その上で、図3のようにモードの選択の[Dynamic Color]から任意の背景を選択すると、レイアウトエディタのプレビューの色合いが、選択した背景に合わせて変化します。

図3:レイアウトエディタのモードを選択するメニュー
図3:レイアウトエディタのモードを選択するメニュー

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
デバイスマネージャとエミュレータに関する新しい使い方

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【Android Studioアップデート解説】ABCシリーズの新機能まとめ連載記事一覧
この記事の著者

WINGSプロジェクト 齊藤 新三(サイトウ シンゾウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook<個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。Web系製作会社のシステム部門、SI会社を経てフリーランスとして独立。屋号はSarva(サルヴァ)。HAL大阪の非常勤講師を兼務。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/19042 2024/02/27 11:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング