エンジニアリングマネージャーの役割と求められるスキルとは?
──新たにエンジニアリングマネージャーというポジションを作られたと聞きました。その経緯について教えてください。
髙瀬:仕事としては存在していたのですが、改めてそういうポジションを言語化したというのが実情です。これまでも池田はエンジニアという立場ながら、プロジェクトマネジメントやメンバーの期待値調整に加え、チームビルディングにも携わっていました。
もともとtoridoriには役職がエンジニアかCTOの2種類しかなく、マネジメントの仕事の評価に頭を悩ませていました。組織や事業の拡大に伴い、開発組織のバランスを考え、新ポジションを設立し、池田にエンジニアリングマネージャーという役職に就いてもらうことにしました。2025年度には、テックリードという役職も増やす予定です。
──池田さんがtoridori初のエンジニアリングマネージャーに抜擢された理由を教えてください。その際、池田さんはどのような心境でしたか。
髙瀬:会社の利益から見た自分やメンバー、現場の仕事ぶりをきちんと見ているところです。現時点ですでにそのような俯瞰的な視点を持っていることから、マネージャーに向いてそうだなと思いました。
池田:会社の利益を意識するのは、もともと自分が営業をやっていたことが影響しているのかもしれません。営業時代は数値目標があり、それを達成するために動いていました。また、マネジメント層からどう見られているんだろうと、常に意識して働いていました。
営業からエンジニアに転身したときよりも、乗り越えるギャップが小さいので、エンジニアリングマネージャーに抜擢された時に不安はありませんでした。加えて、エンジニアとして手を動かしながらも、全体を見る癖は付いていたのでスムーズに就くことができました。
──エンジニアリングマネージャーの業務内容などを教えてください。
池田:現在はエンジニアリングマネージャーとして、チームの生産性とプロジェクトの進捗管理を担当しています。
私たちは開発手法としてスクラムを採用しています。私たちのチームでは1スプリントを1週間で回しています。1週間ごとにチームでスプリント計画を立て、最後に振り返りを行い、次のスプリントへと移っていくのですが、1スプリントの開発内容について、メンバーとすり合わせながら調整をしていくのが私の役割です。
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髙瀬:toridoriがスクラムを取り入れたのは2年前です。それまでは、依頼があってからできるだけ早く開発に取り組んでおり、実装を完了させることがゴールになっており、成果もよく分からないまま次の開発に携わっていました。エンジニアにとって負担が大きく、急げば急ぐほど苦しくなる。解消しなければと思っていたときに、当時の外部顧問がスクラムマスターの資格を持っていたことを知り、スクラムを導入することにしました。