はじめに
ようやくSun Microsystemsから、JavaFX 1.0の開発者向けPreview SDKがリリースされました。誰でもダウンロードし利用することができます。まだ正式版ではありませんが、ほぼこれに相当するものが秋には正式版としてリリースされることでしょう。
既に昨年より、JavaFXはベータ版（ver. 0.7）が配布されてきました。が、実際に試してみると分かることですが、このベータ版と正式版との間では、かなり大きな仕様の変更がなされています。そこで、1.0でどのような点が変わったのか、ソースコードを中心にポイントを整理していきましょう。
対象読者
- Javaを使ったプログラム作成を行っている中級レベルのプログラマ。
- 既にJavaFX 0.7である程度スクリプトを書いた経験がある人。
- 次期Java 7に大いなる興味を持っている人。
JavaFX 1.0 Previewの入手
まずは、JavaFX 1.0 Preview版を入手しましょう。これは、2通りの形態で配布されています。1つは「Java FX Preview SDK」というSDKです。これは、JavaFX本体プログラム、ライブラリ、ドキュメント、サンプルなどから構成されたもので、JavaFXのプログラム作成に必要なものが一式揃っています。
もう1つは、「NetBeans」です。JavaFXの配布サイトでは、JavaFX利用のためのプラグインを組み込んだNetBeansも配布しているのです。これをインストールすれば、JavaFXと同時に、開発のための環境も手に入れることができます。とりあえずJavaFXを試してみたい、という人には、こちらがお勧めでしょう。ここでも、このNetBeansに組み込まれたプラグインを利用して開発を行っていくことにします。
では、必要なソフトウェアをインストールしましょう。まずはJavaFXのサイトにアクセスし、ページ右上の［Get JavaFX Prefiew SDK］をクリックします。
これで、ダウンロード関係の表示が現れます。ここから［Downloads NetBeans IDE 6.1 with JavaBeans］というリンクをクリックすると、NetBeans 6.1 with JavaFX Releaseのダウンロードページが現れます。後は、プラットフォームとランゲージ（ただし現状で英語のみ）を選んで、使用許諾契約のチェックをONにしてダウンロードを開始します。
Windowsの場合、インストーラがEXEファイル形式で配布されているので、ダウンロード後、インストーラを起動してインストールを行いましょう。インストールは、すべてデフォルトのまま進めていけば問題なく行えます。
この、NetBeans 6.1 with JavaFX Releaseは、外見上は通常のNetBeans 6.1と同じです。デスクトップに作成される［NetBeans IDE 6.1］のアイコンをダブルクリックすれば起動できます。現れるNetBeansは、筆者の環境では、画面の一部だけが日本語された、日英入り混じった状態でした。気になる人は、NetBeansのサイトから最新のver. 6.1をダウンロードし、別途プラグインを追加することも可能です。ここでは、JavaFXのサイトで配布されているプラグイン組み込み済みNetBeansを使って説明を行います。
