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Team Foundation Serverを使ってみよう

Team Foundation Serverで進捗管理

Team Foundation Serverを使ってみよう(4)

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入力できる項目を増やしたい

 「タスク」の項目にあれがあればいいのに、あるいは、この項目は必要ない、と思われた方は、作業項目を編集して使用することができます。手順は、プロセステンプレートをダウンロードし、修正してアップロードすることで、編集した作業項目を使用できるようになります。

プロセステンプレートとは

 プロセステンプレートとはチームプロジェクトの雛型のことで、チームプロジェクトを新規に作成する際は必ずプロセステンプレートに沿って作成されます。表1のMSF AgileやMSF CMMIはプロセステンプレートの種類を指しています。プロセステンプレートに記載されている内容は大まかに言って以下の5つです。

  • 作業項目
  • レポート
  • 権限の設定
  • コースコード管理の設定
  • WSSの設定

 プロセステンプレートはXMLで定義されていますので、作業項目に関連する部分を編集することで、作業項目を思いのままに編集することができます。なおプロセステンプレートのダウンロードはVS上から行うことができます

  1. [チーム]-[Team Foundation Serverの設定]-[プロセステンプレートマネージャー]を選択
  2. [MSF Agile]を選択して[ダウンロード]をクリック
  3. 保存するフォルダを選択
図13 プロセステンプレートマネージャ
図13 プロセステンプレートマネージャ

 一方アップロードですが、以下の手順で実行できます。

  1. [チーム]-[Team Foundation Serverの設定]-[プロセステンプレートマネージャー]を選択
  2. [アップロード]を選択し、プロセステンプレートのルートフォルダを指定して[開く]をクリック

項目を追加しよう!

 まずはプロセステンプレートをのぞいてみましょう。

図14 プロセステンプレートファイル構造
図14 プロセステンプレートファイル構造

 ルートフォルダの直下に「WorkItem Tracking」フォルダがあり、その下に「workitems.xml」ファイルと「TypeDefinitions」「Queries」フォルダがあります。workitems.xmlには作業項目の型の種類など、作業項目の全体的な内容に関する定義があります。もし作業項目の型を新たに作成した場合はworkitems.xmlを編集する必要があります。

 「TypeDefinitions」フォルダには作業項目の型そのものが置かれています。作業項目の型を編集したい場合は「TypeDefinitions」フォルダに格納されている個々の作業項目の型を編集することになります。「Task.xml」を例にとると、ファイルの前半で使用する項目の定義をし、後半でそれをどう表示するかを定義しています。例えば詳細タブの中の[残存作業]という項目については次のように定義されています。

定義部分
<FIELD name="残存作業" refname="Microsoft.VSTS.Scheduling.RemainingWork" type="Double" reportable="measure">
  <HELPTEXT>タスクを完了するための残存時間の見積もり</HELPTEXT>
表示部分
……
<Column PercentWidth="50">
    <Group Label="スケジュール">
        <Column PercentWidth="100">
            <Control Type="FieldControl" FieldName="Microsoft.VSTS.Scheduling.RemainingWork" Label="残存作業 (時間)(&amp;W):" LabelPosition="Left" NumberFormat="DecimalNumbers" MaxLength="10"        />
……

 何が書いてあるか、を詳しく説明すると膨大な量になってしまいますので、概要だけかいつまんでおきます。<FIELD>要素のrefnameがTFS上で項目を識別するための名前であり、typeではDoubleという型を、reportableではTFSのレポート機能でどのようにこの値を使用するかを定義しています。注意点としてrefnameはTFS上で一意である必要があります。表示部分では、<FIELD>要素で定義した変数(のようなもの)を作業項目の画面に対してどのように表示するかを記述しています。実際に利用する作業項目に必要な情報を追加したり削除したりする場合には、主に定義部分と表示部分を追加、編集、削除していくことになります。

まとめ

 今回は、TFSの作業項目機能の説明と、利用手順に重点を置いて紹介しましたが、いかがだったでしょうか? 作業項目は他のTFSの機能と密接に関わりあっており、特にレポート機能との結び付きが非常に強い機能です。レポート機能については次回お伝えしますので、お楽しみに。

参考資料

  1. MSDN ライブラリ

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト りばてぃ/FUJIKO/ナオキ(リバティ, フジコ, ナオキ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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