その他のお勧めプラグイン
では、JStyle以外のお勧めプラグインをいくつか紹介しましょう。今回は主にJavaプログラミングにおいて有用な、フリーのプラグインを選びました。
Amateras UML(クラス図やシーケンス図を描画)
クラス図やシーケンス図を描画するUMLモデリング・ツールです。既存のJavaソースファイルからクラス図を生成したり、クラス図からJavaソースファイルを生成できます。
インストール方法などの詳しい情報は「Project Amateras」のWebページをご覧ください。更新マネージャには対応していません。
下図は、「HelloEclipse.java」からクラス図「newfile.cld」を作成して編集し、スーパークラスSuperHello
を定義してから、Javaソースファイルに反映させた結果です。
CheckStyle(コーディングルールのチェック)
Java用のコーディング・チェック・ツールです。設定したルールに従って、プログラムの記述をチェックできます。コンパイルや実行には問題がなくても、読みやすさや保守しやすさを損なうプログラムをチェックします。なお、設定ページやWebページは英語ですが、日本語化したEclipseにおける実行時のメッセージは日本語です。
インストール方法などの詳しい情報は「eclipse-cs」のWebページをご覧ください。更新マネージャに対応しており[サイトの追加(A)]で指定するURLは「http://eclipse-cs.sourceforge.net/update/
」です。なお、インストール時の画面でプラグイン名が表示されませんが、そのまま[次へ]をクリックします。
下図は、パッケージ・エクスプローラでプロジェクトを右クリックしてプロパティを開き、「Checkstyle」の[Checkstyle active for this project]をオンにしてから、ソースファイルにJavadoc用のコメントを書き込んだところです。「Javadoc用のコメントの1行目の最後にはピリオドを入れること」というルールがデフォルトで入っているので、ルール違反が表示されます。
FindBugs(バグの出やすいコードの検出)
バグの可能性があるコードを自動検出します。CheckStyleと同様に設定したディテクター(ルール)に従って、プログラムの記述をチェックできます。利用にはJavaプログラミングに関する深い理解が必要です。なお、Webページは英語ですが、日本語化したEclipseにおける設定ページの一部や実行時のメッセージは日本語です。
インストール方法などの詳しい情報は「FindBugs」のWebページをご覧ください。更新マネージャに対応しており[サイトの追加(A)]で指定するURLは「http://findbugs.cs.umd.edu/eclipse
」です。なお、インストール時の画面でプラグイン名が表示されませんが、そのまま[次へ]をクリックします。
下図は、パッケージ・エクスプローラでプロジェクトを右クリックしてプロパティを開き、「FindBugs」の[FindBugsを自動的に実行]をオンにしてから、Cloneableインターフェースの実装を追加したところです。「Cloneableを実装しているが、clone
メソッドを定義していない場合バグと見なす」というディテクターがデフォルトで入っているので、バグ警告が表示されます。
StepCounter(ステップ数のカウント)
さまざまなプログラミング言語に対応したステップカウンタです。Eclipseのプラグインとしてだけでなく、単体としても動作できます。
インストール方法などの詳しい情報は「Project Amateras」のWebページをご覧ください。更新マネージャには対応していません。
下図は、「HelloEclipse.java」を対象に実行した結果です。カウント結果をクリップボードにコピーすることもできます。
Properties Editor(プロパティの編集と文字コード変換)
Java EEアプリケーションの設定ファイルや、デスクトップアプリケーションでの国際化対応等でよく行われる「properties」ファイルを用いた開発を効率化するプラグインです。プロジェクト内の「properties」ファイルを直接開いて編集することが可能で、Unicodeで保存します。
インストール方法などの詳しい情報は「プロパティエディタ」のWebページをご覧ください。更新マネージャに対応しており[サイトの追加(A)]で指定するURLは「http://propedit.sourceforge.jp/eclipse/updates/
」です。なお、インストール時の画面でプラグイン名が表示されませんが、そのまま[次へ]をクリックします。
下図は、「test.properties」ファイルを新規作成した結果です。自動的にプロパティエディタが立ち上がり、Unicodeでの表示やコメント化などの機能が利用可能になります。
Eclipse HTML Editor(HTML/JSPの編集)
HTML/JSPエディタプラグインで、HTML/JSP/XML/CSS/DTD/JavaScriptの編集を効率化します。Browserコントロールによるプレビュー機能やコンテンツアシストなどもあります。
詳しい情報は「Project Amateras」のWebページをご覧ください。更新マネージャには対応していません。なお、このページにはインストール方法が書かれていませんが、ダウンロードした「tk.eclipse.plugin.htmleditor_2.0.6.1.jar」ファイルを「plugins」ディレクトリに配置するだけです。
下図は、「test.html」ファイルを新規作成した結果です。自動的にHTML Editorが立ち上がり、div
タグで畳み込んだり、ソースとプレビューを切替えたりしながらHTMLが編集できるようになります。
プラグイン検索の参考サイト
今回の説明で各種プラグインの入手とインストールの方法が理解できたと思います。プラグインに関して、より多くの新しい情報を探すには下記のページが便利です。
- Eclipse Plugin Central(英語)
- プラグイン - EclipseWiki(日本語)
- eclipse@Wiki - プラグイン一覧(日本語)
次回は、Eclipse 3.4とプラグインの機能を使って各種Javaアプリケーションを作成する方法を説明します。