ラインチャートの設定
それではチャートの各項目を設定していきましょう。本稿では、株価の終値のみをシンプルにラインで表示することをゴールとします。すべてのリソースが読み込まれた時点で“igDataChart1”というIDが設定されている要素に対してチャートを利用することを宣言し、利用するデータソース、並びにチャート領域の幅、高さなどを設定します。
$("#igDataChart1").igDataChart({ dataSource: jpStockData, width: "800px", height: "600px" });
次にこのチャートで利用する軸を設定します。X軸にはカテゴリ軸を、Y軸には数値軸を定義します。
// 軸の定義 axes: [{ // X 軸 name: "axisX", type: "categoryX", label: "DateData" }, { // Y 軸 name: "axisY", type: "numericY" }]
さらにチャートの種類である、シリーズを定義します。
// シリーズの設定 series: [{ name: "startSeries", type: "line", xAxis: "axisX", yAxis: "axisY", valueMemberPath: "End" }]
これで、チャートにデータが反映されることになります。
ここまでのコードをまとめたものが、コード例7です。
<!DOCTYPE html> <html lang="ja"> <head> <meta charset="utf-8" /> <title>igDataChart</title> <!-- 必要なスクリプトファイルの読み込み --> <script src="http://cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/modernizr/2.6.2/modernizr.min.js" type="text/javascript"></script> <script src="http://ajax.aspnetcdn.com/ajax/jQuery/jquery-1.8.1.min.js" type="text/javascript"></script> <script src="http://ajax.aspnetcdn.com/ajax/jquery.ui/1.8.5/jquery-ui.min.js" type="text/javascript"></script> <!-- Infragistics Loader を読み込み --> <script src="IG/js/infragistics.loader.js" type="text/javascript"></script> <!-- チャートデータを読み込み --> <script src="SampleData.js" type="text/javascript"></script> <script type="text/javascript"> $(function () { // Infragistics Loader で igDataChart 関連リソースを呼び出します。 $.ig.loader({ scriptPath: 'IG/js', cssPath: 'IG/css', resources: 'igDataChart.*', ready: function () { // リソースがロードされた段階で処理を開始します。 // チャートの初期化を行います。 $("#igDataChart1").igDataChart({ dataSource: jpStockData, width: "800px", height: "600px", // 軸の定義 axes: [{ // X 軸 name: "axisX", type: "categoryX", label: "DateData" }, { // Y 軸 name: "axisY", type: "numericY" }], // シリーズの設定 series: [{ name: "endSeries", type: "line", xAxis: "axisX", yAxis: "axisY", valueMemberPath: "End" }] }); } }); }); </script> </head> <body> <div id="igDataChart1"></div> </body> </html>
これらのように、igDataChartを利用してデータ表示する場合、最低限必要な項目は次の4点です。
- チャート領域
- データ
- 軸
- シリーズ
繰り返しですが、利用する軸やシリーズによっては、複数のプロパティに値を割り当てる必要があります。詳細はオンラインヘルプを参照してください。
今回のデータを利用し、シリーズを変更すると以下のような表示です。
このほかに先述の凡例やナビゲーション、十字ポインター、マーカーなど、よりデータを理解しやすい機能を有効にすることができます。
まとめ
今回は、HTML5対応jQueryコンポーネントであるIgnite UIのigDataChartにおいてチャートを表示させる方法をご紹介しました。高機能かつ、高パフォーマンスなチャートを利用することで、より魅力的なクロスブラウザ対応Webアプリケーションを作成することが可能になります。ぜひ、利用者に理解しやすいデータ表現を試してみてください。次回はこのチャートに機能を追加し、ユーザーとのインタラクションを実現する方法をご紹介します。